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マルクス主義同志会機関紙
『海つばめ』

◆隔週日曜日発行/A3版2ページ
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郵政民営化の中で何が起きているのか?
郵政労働者は告発する!

■民営化の嵐の中で最大の御用組合の登場――JPU臨時全国大会議案批判
■郵政民営化――今、職場では/郵政現場からの報告
■恐竜化か、リリパット化か――郵政民営化のジレンマ
■西川善文著『挑戦――日本郵政が目指すもの』/民営化に賭けるトップの本音


憲法改悪と
いかに闘うか?


■改憲に執念燃やす安倍――「国民の自主憲法」幻想を打ち破れ
■労働者は改憲策動といかに闘うか
■国民投票法をどう考えるか
■安倍の「美しい国」幻想――憲法改定にかける野望


本書は何よりも論戦の書であり、その刊行は日和見主義との闘いの一環である。
マルクスが『資本論』で書いていることの本当の意味と内容を知り、その理解を深めるうえでも、さらに『資本論』の解釈をめぐるいくつかの係争問題を解決するうえでも助けとなるだろう。


全国社研社刊、B6判271頁
定価2千円+税・送料290円
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「不破哲三の“唯物史観”と『資本論』曲解』(林 紘義著)」紹介(『海つばめ』第1048号)


全国社研社刊、B6判384頁
定価2千円+税・送料290円
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「天皇制を根底的に論じる『女帝もいらない 天皇制の廃絶を』(林 紘義著)」(『海つばめ』第989号)他

理論誌『プロメテウス』第54号
2010年10月(定価800円)

《特集》菅民主党のイデオロギーと“体質”
・神野直彦の思想と理論――菅直人のブレインは「曲学阿世の徒」
・原則なき寄せ集め政党――顕現するブルジョア的“体質”
反動的な「文化」の擁護に帰着――レヴィ=ストロースの「文化相対主義」批判


 
 
 教育のこれから
   「ゆとり」から「競争」
   そして「愛国教育」で
   いいのか
 林紘義 著 7月1日発売

  (全国社研社刊、定価2千円+税)
  お申し込みは、全国社研社
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まかり通る「偏向教育」、「つくる会」の策動、教育基本法改悪の動きの中で、“教育”とは何であり、いかに行われるべきかを、問いかける。  


 第一章  
教育基本法改悪案の出発点、
森の「教育改革策動」
 第二章  
破綻する「ゆとり」教育の幻想
 第三章  
“朝令暮改”の文科省、
「ゆとり」から「競争原理」へ
 第四章  
ペテンの検定制度と「つくる会」の教科書
 第五章  
歴史的評価なく詭弁とすりかえ
つくる会教科書(06年)の具体的検証
 第六章  
日の丸・君が代の強制と
石原都政の悪行の数々
 第七章  
憲法改悪の“露払い”、教基法改悪策動

●1300号 2017年4月30日
【一面トップ】安倍らの危険な$動に反撃せよ――北朝鮮は本当に危険な国家か
【コラム】飛耳長目
【二面〈主張〉】矛盾しないか、共産党よ――教育勅語を非難、天皇制は美化
【二面トップ】利害違える帝国主義の諸国家――経済≠ナは対立するトランプと安倍
【二面サブ】天皇の退位問題の解決=\―安倍の策動を粉砕し、天皇制の廃絶へ

※『海つばめ』PDF版見本

安倍らの危険な$動に反撃せよ
北朝鮮は本当に危険な国家か

 北朝鮮の跳ね上がりや挑発≠ノ対し、日本と同盟したトランプのアメリカは、北朝鮮の核実験やミサイル発射はこれ以上許さないと、原子力空母や潜水艦を北朝鮮の近くに派遣し、あるいは居すわらせて、「懲罰的態度を取る」などと北朝鮮に圧力をかければ、金正恩もまたそれに対抗して、大規模な軍事訓練や、アメリカ日本をミサイルで攻撃し、大打撃を与えるとか、壊滅させるとかの居丈高の威嚇的、脅迫的言辞で対抗している。中国やロシアも絡んで、今や世界の列強≠ノよる覇権争いや権謀術数の力の♀O交(ブルジョア大国、ならず者国家間の「パワー・ゲーム」などの不謹慎な名で呼ばれている)や動きが急であるが、こうした軍国主義の張り合いや危険な火遊び、瀬戸際政策≠竍チキン・レース≠ヘ、一体どこに行き着くのであろうか、かつてのような世界大戦に再び行き着くのか、それとも人類は賢明にも別の解決≠フ道を見出せるのであろうか。再び、三たび、世界的な危機の時代を迎えて、こうした危険な<pワー・ゲームは、人類をどこに、どんな運命に導こうとしているのだろうか、そしてこうした現実を前に労働者、勤労者はいかに対応し、闘っていけばいいのだろうか。

 まず問われなくてはならないのは、果たして北朝鮮国家は、トランプや安倍や、国家主義のよた者たちが言いはやし、騒ぎ立ててるような危険≠ネ国家であろうか、危険だとするなら、いかなる意味で危険であろうか。それが問題である。

 世界中のブルジョア大国や帝国主義的国家の権力者たちが、みな声を揃えて「北朝鮮は危険な国家だ、ならず者の国家だ」と言いはやしている以上、我々はこうした問いを発せざるを得ない。

 核兵器を持っているから危険だというなら、今では世界中に10ほどの核兵器保有国がある。北朝鮮が危険だというなら、米英仏も、またイスラエルも、インドもパキスタンも、そしてロシアや中国も同様に危険である。

 北朝鮮は少なくとも現在までは、帝国主義国家ではないし――1950年から53年の朝鮮戦争は別として――、現在、帝国主義国家として発展しているわけでもないし、その必然性もない。米英仏やロシアや中国、それにイスラエルの方が――そして軍隊をアメリカの要請≠ノ従って、世界のどこであろうと派遣する、日本の安倍政権の方が――はるかに帝国主義的である。

 北朝鮮の核兵器は弱小国の専制主義者(金一族)が自己の権力を保持し、延命するための手段であって、それ以上の意味はほとんど持っていない。

 金正恩が挑発や脅迫など駆使して空威張りするのは虚勢であって、「弱い犬ほど良く吠える」の類である。

 金正恩が空威張りするのは、中国が後ろ盾として存在するから、存在する限りでのことに過ぎない、つまり金正恩が「虎の威を借りる狐」――度胸もない、こすからいだけの狐――でしかないことを教えるだけだが、それは安倍が北朝鮮や中国に対して偉そうに振る舞い、虚勢を張るのが、背後にトランプがいるから、いる限りのことであるのと似たようなものである。

 核兵器をもって脅迫したり、挑発したり、権謀術数を弄するのが悪いといっても、そんなことはこれまでアメリカやロシアや旧ソ連が世界的な規模でやってきたこと、今もやっていること――あるいはミニ帝国主義国家として、イスラエルが中東でやってきたこと、今もやっていること――であって、金正恩だけの罪や悪事ではない。

 北朝鮮は、第二次世界大戦におけるナチスのドイツや天皇制軍国主義の日本に比べても危険ではない、というのは、ドイツも日本も近隣諸国に始まり、世界中にさえ覇権を及ぼし、支配し、植民地化しようという確かな意思を持って侵略戦争、帝国主義戦争を挑発し、拡大したのだが、今のところ金正恩はそうした野望は抱いていないだろうからである、また小国*k朝鮮には抱く条件がないからである。北朝鮮は、アメリカはもちろん、中国さえ恐れなくてはならないのである。

 要するに北朝鮮国家など、客観的に見ても恐れるに足りない国家であり、仮に金王朝が国民によって、労働者、勤労者によって打倒され、一掃されて朝鮮の統一が達成されるなら、少なくとも日本と同等くらいの平和≠ナ、民主的で、安全な″痩ニになり得る、日本と歴史的に長い付き合いのある、日本の隣国の一つである(日本で安倍政権のような悪党政権が続くなら、解放された朝鮮は、安倍政権のもとにある日本より遙かにましな国家になり得るだろう)。

 金正恩が暴走したらどうかというのか。しかし金正恩の政治と対外政策の根底は、ただ金王朝の継続であり、金正恩の個人的な権力の防衛であり、永続化である。

 暴走して、せっかくの王朝――日本の王朝と比べて、またたった3代のちゃちな王朝であれ、王朝は王朝である――がなくなるなら元も子もないのであって、金正恩が正気を全く失わないかぎり、そんな可能性は低いのである。金正恩はアメリカや中国と正面切って、徹底的に闘うことはできないこと、そんなことをしたら金王朝がなくなることは十分に自覚しているし、せざるを得ないのである。

 金正恩が見栄を張り、威勢のいい態度を取れるのも相手がオバマ政権であるからこそであって、ヒトラーのような、トランプのような凶悪な政権には通用しないことを知っているのである。

 今回も、中国からさえも見限られ、またトランプのシリアのアサド攻撃にも見られたように、ミサイル攻撃くらいはありそうに思えると――つまり下手をすると、アメリカにつぶされると思うと――大言壮語も陰をひそめ、たちまち後退するような政権である、つまり「張り子の虎」であって、第二次世界大戦を始めた、日本の天皇制軍国主義の国家や、ヒトラーのファシズム国家と比べれば、まるでたわいもない国家しかない。世界の諸国民にとって、労働者、勤労者にとって、本当に危険な国家についていうなら、それはアメリカや中国やロシアのような、帝国主義的で、狂暴な超¢蜊曹ナある。

 他方北朝鮮のはったりや虚勢を――そのあやふやな実力さえも――十分に知っている、トランプや安倍がヒステリカルに北朝鮮の危険≠わめき、制裁だ、懲罰だ、話し合いではなく軍事的手段だ、敵基地攻撃だ、先制攻撃だと叫ぶのは、10中8、9まではトランプや安倍の方の都合であって、彼らはそんな危機意識を煽ることで、またそんな危機に先頭に立って対処する国家と国民の守り神として登場することによって、彼らの低落していく「支持率」を、つまり国民の政権への求心力≠高めようと策動するのである。

 政権への国民の帰属意識≠高める手段として、国家主義をわめき、愛国者として振る舞うことほどに手っ取り早く、有効なやり方がないことを、トランプや安倍は――古今を通じて、悪徳権力者や政治家なら誰でも――よく知っているのである。

 森友学園事件に象徴されるように、自らの腐敗ぶりが暴露され、アベノミクスが行き詰まり、日本の政治経済の破綻に怯え、「経済成長」のためのどんなまともな政策も考えつかなくなっている安倍政権にとって、北朝鮮や中国の危険性≠大声で叫び、それに対抗できるのは安倍しかいないと、国民に、労働者、勤労者に思い込ませる以外に、支持率を維持し、さらに政権の延命を図る方途がすでにないのである。

 原発事故の避難者に「自己責任だ」と開き直り、「東日本大震災は東北で良かった」と豪語した今村をついに首にせざるを得なかったのも、口では「任命責任は自分にある」とか、「心からお詫びします」とかの空々しいきれい事を並べるが、本心は「かばいきれない」、かばったら政権が危ないという打算だけであって、保身のためであるにすぎず、本当に悪いこと、間違ったことをしたなどと全く思ってもいないのである。本心からそんな風に思う人間だったら、これまでに何人の大臣を切らなくてはならなかったことであろうか。

 「東日本大震災は東北で良かった」という意識は、沖縄の基地問題で、「県外」という発想を全く持たない、自民党政権、安倍政権の立場や本心と同様である、つまり「日本の防衛」とか、エネルギーの「安定供給」とかのきれいごとは並べるが、根底は、安倍政権のための、大資本の勢力のための、彼らの都合や利益のための政治であって、国民全体のための、あるいは労働者、勤労者のための政治ではないのである、沖縄や東北は安倍政権の利益と一致しなければ、どうでもいいのだが、それは労働者、勤労者の生活やきつい労働や低賃金が、安倍政権や大資本の利益と一致しなければどうでもいいのと同様である。

 我々は、安倍政権などがはやし立てる「北朝鮮の危険性」といったものの大部分は虚構であって、金正恩や安倍やトランプらが共謀してでっち上げた蜃気楼にすぎず、世界の労働者、勤労者はお互いに対立し、争わなくてはならないどんな理由もないと宣言し、安倍政権や国家主義派やブルジョアたちの、諸国民をお互いに対立させ、闘わせようという汚い陰謀や扇動に対し、断固として闘い、反撃するように訴える。

 下劣な権力者らの扇動に乗せられてはならない、反対に彼らの権力を一掃することで、世界中の労働者、勤労者の接近と結びつきを強め、資本や悪徳権力者の支配の帝国主義的策動や、諸国民を対立させ、殺し合いに導こうとする、どんな悪宣伝や国家主義や愛国主義的狂騒に反対し、世界中の労働者、勤労者と共に闘うことが、日本の労働者、勤労者の神聖な義務である。

 アメリカや北朝鮮や中国の労働者、勤労者が、そして多くの国家の労働者、勤労者がいまだそうした立場に移っておらず、トランプや中国共産党や王朝を支持しているように見えても、我々が自らの義務を果たすのを妨げる理由にはならない、というのは、我々がまず労働者、勤労者の国際主義的立場、世界の労働者、勤労者は――アメリカは当然としても、北朝鮮や中国の労働者、勤労者さえとも――みな兄弟姉妹であって、対立し、殺し合うようなことは決してないし、あってはならないという立場に立ち、そんな殺し合いを扇動する、自国の国家主義、軍国主義の勢力や、安倍政権と闘うことによって、北朝鮮の、中国のそしてアメリカやヨーロッパやアジア等々の、全世界の労働者、勤労者に、断固たる闘いの方向を指し示し、励まし、そうした方向に押しやことができるからである。

   

【飛耳長目】

★4月10日のNHK世論調査では、民進の支持率は6・7%。共産の3・2%と合わせても10%を超えられなかった。民進の支持率は1月の8・7%から2%下がって、結党以来最低★都議選直前、民進の予定候補の3分の1の10名余が離党して小池与党に馳せ参じるらしい。その方が当選が確実と見越してのことだ。沈む船から逃げ出そうとして、幹部の一人で、元防衛大臣長島は離党届を出して除名され、他の幹部の細野は、憲法改正試案を持ちだして代表代行を辞任、蓮舫指導部から距離を置こうとしている。長島には早速「考えが一致するから来たら歓迎する」と自民の下村から声がかかった。党は解体、分裂状態に陥っており、この党が没落する日も近い★これは、民進と共闘して国民連合政府をでっち上げ、安倍を追い落とし、安保法を廃棄するという志位の戦略も、共産自身も破産しつつあるということだ★こうした現実は労働者の政党も政治も全く存在せず、労働者に敵対的な安倍の反動政治がさらにのさばり続けることを教えている★我らの労働者党は次回衆院選から選挙に復帰し、5年後の参院選では必ず労働者党の国会議員を生み出し、新しい労働者の闘いの道を切り開こうと決定、その闘いを出発させた。我々の一人の議員は、たちまち数十名にもなり得る。読者の皆さんの大きな応援と支持を、そして共に闘われように呼びかける。(鵬)

   

   

【主張】

矛盾しないか、共産党よ
教育勅語を非難、天皇制は美化

 共産党は、安倍政権が教育勅語を学校教育(道徳科目)の教材として容認したことを取り上げ、「安倍政権の態度は歴史を反省しない政治そのもの」と非難している(赤旗4月7日号)。

 しかし実際に「歴史を反省」しないし、できていないのは共産党ではないのか。

 そもそも天皇制の容認に転じておいて、教育勅語は天皇制のためのもので、「異常な『天皇中心主義』で、国民を戦争に駆り立てた」も何もない。

 天皇中心主義で、「国民の基本的人権を認めず、侵略戦争を推進した『教育勅語』を、道徳教育を含め学校教育の教材にすることを認めた閣議決定や一連の発言の重大性は否定できません」というなら、天皇制を否定してからいうべきであって、天皇制を認めつつ言っても安倍政権にとっては痛くも痒くもない。

 共産党は敗戦後の天皇制はまるで天皇制でないかに、それを擁護し、正当化するが、しかし安倍政権が教育勅語を学校教育の中に持ち込んで、そんなものを国民に、子供たちに押し付けようとすることをどう評価するのか、それ自体は悪くない、昔はよくなかったが、今はいいことだとでもいうのか。

 現在の天皇制もまた天皇制であって他の何物でもないのだが、共産党は、ブルジョアや反動派が、労働者、勤労者にそれを国家的絶対物として押し付け、そんな偽りの権威によって再び国民の全体を専制的に支配しようと企んでいる危険性に無自覚、無頓着である。

 とするなら、安倍政権が天皇と天皇制をも利用し、悪用して国民の全体を愚昧化し、再び奴隷化しようとする策動と闘えるわけがないのである。

 共産党は、教育勅語は「国民の基本的人権を認めない」といっているが、それは天皇を絶対者として認めたことと裏腹であったことを忘れている。天皇が絶対者である社会で、労働者、勤労者の「人権」が軽視され、認められないのは、差別制度の本質ではないのか。

 それはブルジョア社会において、資本に全権が認められるからこそ、その反面として、労働者、勤労者の人権が大きく制限され、失われるのと同様である。

 国民の「人権」について語りながら、天皇制を容認するなど矛盾そのもので、この党の深い堕落を暴露する以外の何物でもない。

 赤旗はまた書いている。

「安倍政権が『教育勅語』を道徳などの教材にすることを認めるのは、『戦争する国』づくりを目指す教育の反動化の一環である」

 では聞くが、天皇制を公然と容認し、正当化することは、果たして「『戦争する国』づくりを目指す教育の反動化の一環」でないとでもいうのか、そんなことをしたら、事実上、安倍のやっている策動に応え、支持することであると考えないのか。

 共産党は「天皇中心主義」にことさら「異常な」という形容詞を付け加えている、まるで「異常ではない」天皇制が存在すかに、そして現在の天皇制はまともで、健全な天皇制であるかに、である。

 この愚かな政党は、そもそもまともとか健全といえる天皇制は、この21世紀の時代には存在しないし、し得ないという、健全で、合理的な歴史的思想も感覚も持たないのである。

 今や安倍政権と反動勢力は、生前退位問題をこれ幸とばかり、天皇の正当化と擁護のため一大キャンペーンに転化し、再び三たび、天皇制も利用して帝国主義国家作りに邁進している、まさにそんなとき、天皇制の美化と擁護に転じるような、時代錯誤で、安倍政権に忠勤を励むような革新$ュ党が存在するのである。

   

利害違える帝国主義の諸国家
経済≠ナは対立するトランプと安倍

 北朝鮮に反対する帝国主義的立場ではたちまち意気投合したかに見えたトランプと安倍は、ことが相互の経済的利益ということになるや否や、お互いの「自国第一主義」が表面に出て、両者の利害関係は一致せず、たちまち安倍政権が厳しい譲歩を迫られかねない状況が訪れようとしている。TPPからの離脱を重要な選挙綱領の一つにしてきたトランプは、就任とともにそれを実行に移し、日本との貿易交渉は2国間ですると宣言、日本にも早急にその交渉に入るように圧力をかけてきた。

 安倍政権が何としてもアメリカとの2国間交渉を避けようとするのは、トランプやトランプ政府の中心にいる人物からは、物騒な#ュ言が相次ぐからである。

 トランプやその取り巻き連中は、日本に対して高飛車な発言を繰り返している。

「日本ではアメリカの車を売れなくしているのに、数十万台の日本車が大きな船でアメリカに入ってきているのは公平ではない」(トランプ)

「対米貿易で大きな黒字になっている国々は、化学品、トウモロコシ、潜水艦、航空機など、我々からより多く買わなくてはならない」(ナバロ国家通商会議議長)

「農業の市場開放で、第一の標的は日本だ」(ライトハイザー通商代表部代表)

 これらはまた恐るべき発言だが、トランプは「アメリカ第一主義の立場」から、強大な軍事力と国家力で、こうした主張を押し通そうというのである。

 かくして、「日本第一主義」を掲げながら、それはトランプとの協調と追随によってのみなし得ると信じる安倍は、帝国主義政策においてはともかく、経済政策となると矛盾に陥り、鋭くトランプ政権と対立せざるを得ないのである。

 トランプの言いたいことは、悪いのは米国商品の価値(対象化された§J働時間)の増大の、さらには価格の高騰ではなくて、外国の商品の価値もしくは価格の低落である。生産性を向上させて、価値の小さい商品を安く売った方が悪いのであって、恒常的な産業保護主義等々によって、価値の高い商品を作るようになった方が悪いのではないのである。生産性を向上させ、安い商品を作った方がほめられるのではなく、その反対こそが正当だとされるのである、されなくてはならないのである。

 カネをばらまいてインフレを高進させた方が悪いのではなく、そうしなかった方が悪いのであり、アメリカの巨額の貿易赤字はアメリカの方に原因があるのではなく、他国の方にあるのである。

 通貨の価値を引き下げ(通貨安を企み)、策略でもって安値で製品を売っている、アメリカから買わないでもっぱら売り込んでいる、自由貿易を享受しつつ、自らは保護主義に走って、アメリカに犠牲と損失を押し付けている、そもそも世界はアメリカのバラまくドルや財政赤字や、それらによる膨大な需要に支えられてのみ繁栄を享受してきたのに、他国は米国の労働者、勤労者の苦境を見て見ぬふりである、等々、トランプには怒りを駆り立てられることはいくらでもあるのだ。

 アメリカの消費が増えて輸入が増大するのは、アメリカが国際通貨≠ニしてのドルの特権を利用し、ドルをばらまいて世界から買いあさったからではなくて、外国が調子に乗って売り込みすぎたからである。

 もちろんこうした主張や見解はほとんど理性の言葉≠ナはなく、帝国主義者の独りよがりの、途方もない理屈であるにしても、帝国主義の世界では通用するのであり、強大国のアメリカは通用させてきたのであり、トランプ政権の下でさらに強引に通用させようというのである。

 というのは自由競争の時代の資本主義は少なくとも貿易は相互利益の問題である――仮に一般的競争戦が、労働者、勤労者の犠牲の上で行われようとも、少なくともブルジョアたちにとっては、相互利益の問題である――と理解していたのだが、現代の帝国主義の時代の厚顔無恥のブルジョアたちは、つまり「自国第一主義」が横行する世界では、貿易もまた自国の利益のためにのみ存在し、行われなくてはならないのである。

 今や、アメリカの高姿勢に恐れをなし、困惑する安倍――しかもトランプに忠誠を誓ってしまった安倍――は、TPPよりも厳しい譲歩を迫られる2国間交渉を何としても避けようと悪戦苦闘している。

 安倍はアメリカを除いた11ヶ国によるTPPを成立させようと策動を始めたが、その狙いは、そんなものでも何とか発足すれば、そこにアメリカを引き込めると、取らぬ狸の皮算用にふけるのだが、もちろんそんな誘いにトランプ政権が簡単に乗ってくる見込みはほとんどない。

 そもそも11ヶ国TPPといった怪しげなものに賛成するのは、大洋州の2国だけ――オーストラリアとニュージーランド――であって、日本やマレーシアやベトナムはアメリカの参加に執着し、アジアの勢力争いに無関心なチリやペルーの南米2国はアメリカがダメなら中国が代わりに入ればいいと、みんなてんでバラバラでまとまりそうもない。

 もともとTPPを解体した責任は日本にあるのであって、トランプがTPPを非難したのは、それが聖域無き℃ゥ由貿易を謳っていたのに、とりわけ対米貿易黒字国の日本が農業保護主義を頑強に主張したからであった。アメリカ第一主義のトランプが、そんな日本を許せるはずもなかったのである。

 トランプは国家主義やアメリカ第一主義を唱えて選挙で有利に立つために、日本はアメリカの自動車をシャットアウトする一方、アメリカでは無関税、低関税を利用して、アメリカの労働者の犠牲で自動車を売りまくっている、しかも農産物では高関税を要求してアメリカの商品を閉め出している、不公平で不当だ、アメリカに損害をもたらしていると扇動したが、そんな扇動を許した責任と罪の多くが、国内では「日本第一主義」を振りまき、保護主義で国益を守ると約束し、世界では自由貿易主義で世界に貢献するといった、二股的で、欺瞞的な態度をとった安倍政権にあったことは余りに明白である。

 安倍の保護主義がなければ、トランプはTPPが保護主義的であって、アメリカにのみ犠牲を転嫁しているといった扇動はできなかったのである。日本の保護主義がアメリカの保護主義につながり、そしてそのまた逆も真であるというのは、帝国主義の時代では一つの法則のようなものである。

 だからこそ、安倍政権は米国との2国間交渉を恐れるのであり、恐れなくてはならないのである、つまり身から出た錆である。

 2国間交渉で、アメリカ第一主義と日本第一主義が正面から衝突し、力によって交渉の決着がつくとするなら、TPPでようやく認めさせた、日本の保護主義容認がご破算になるか、大幅に後退させられるのは明らかである。

 そしてトランプは低落する支持率を回復するためにも、アメリカに損失を押し付ける、安倍政権の保護主義に襲いかかり、それを粉砕せずにはおかないのであり、TPPでは「日本の国益を守った」と豪語してきた安倍政権を重大な危機に追い込みかねないのである。安倍の対米協調主義――奴隷的追随主義――はひどく傷つかざるを得ない。

 対EUとの経済連携協定も同じようにつまずいて、うまく進行していない、というのは、ここでもEUが日本に農産物の自由化を求めているが、日本はTPP以上の自由化を頑なに拒否しているからである。

 11ヶ国のTPPに安倍政権がこだわり、しがみつくのは、それがなくなったら、アメリカが仕掛けてくる2国間交渉に対抗できるものが何もなくなるからである。それは安倍政権にとって、トランプの経済政策に対抗する最後のよりどころであり、「防波堤」である。

 しかしもちろん、そんなものがいくらかでも有効な「防波堤」となり、時間稼ぎをしていればアメリカがTPPに戻って来て、めでたしめでたしの大団円に終わる保証など皆無に等しい。

 経済外交で安倍政権が行き詰まり、挫折するなら、そしてアメリカに対する幻想が消え、それが反感にとって代わられるなら、そのときは日本経済が破綻し、解体していく時、安倍政権もまた挫折し、見捨てられていく時であろう。

   

   

天皇の退位問題の解決

安倍の策動を粉砕し、天皇制の廃絶へ

 天皇の生前退位の問題は、安倍の思惑通りに決着した。

そもそもこの問題は、明仁が憲法に違反して言い出したことで、政府はただ無視すれば済んだことである。

 明仁がこだわる公務≠ニは、憲法で天皇に許されている「国事行為」――憲法4条は「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行」うと謳い、7条は、その「国事行為」を具体的に明記している――とは別のもの、むしろ憲法によって禁じられているものである。

 天皇の公務≠ェいくらでも政治的な$ォ格を持つのは、例えばアジア・太平洋戦争の激戦地≠ノ「慰霊」のために――誰の慰霊か、東条らと一体になった天皇一家が先頭に立った戦争で、無為に死ななくてはならなかった青年らのためだというなら、天皇の言動は破廉恥そのものだ――出かけるなどが、自民政権、反動政権による、かつての侵略戦争、帝国主義戦争の正当化のために利用されたことからも明らかである。

 明仁の公務≠ノ対する思いとは、結局、天皇制を一そう強固な基礎に据え、永遠化を図ろうという天皇一家の利己主義でしかない。

 だから明仁が、高齢になって公務≠続けられないというなら、単純にやめればいいだけのことである。

 昭和天皇は単に名前を軍部に利用されたといった存在ではなく――軍部に利用されたこと自体、天皇制の犯罪的役割は明らかだが――、実際に15年戦争の全期間を通して、軍部権力と一体で、しばしば侵略戦争、帝国主義戦争を鼓舞し、国民をそれに駆り立てる役割を果たし、いくらでも好戦的でさえあったのであって、天皇は根っからの平和主義であり、常に戦争反対であっなどというのは、敗戦後、天皇制を救うために作られた神話にすぎない。

 とするなら、なぜ天皇一家の特権や優雅な生活とは全く無関係な、貧しい労働者、勤労者が、税金によって生きる天皇一家に同情しなくてはならないのか。

 労働者、勤労者が天皇制の即時の廃絶を、一切の差別制度の廃絶を要求するのは、資本によって搾取され、差別されている何百万の労働者、勤労者の当然の、そして必然の要求である。


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