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労働の解放をめざす労働者党機関紙
『海つばめ』

◆隔週日曜日発行/A3版2ページ
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郵政民営化の中で何が起きているのか?
郵政労働者は告発する!

■民営化の嵐の中で最大の御用組合の登場――JPU臨時全国大会議案批判
■郵政民営化――今、職場では/郵政現場からの報告
■恐竜化か、リリパット化か――郵政民営化のジレンマ
■西川善文著『挑戦――日本郵政が目指すもの』/民営化に賭けるトップの本音


憲法改悪と
いかに闘うか?


■改憲に執念燃やす安倍――「国民の自主憲法」幻想を打ち破れ
■労働者は改憲策動といかに闘うか
■国民投票法をどう考えるか
■安倍の「美しい国」幻想――憲法改定にかける野望


本書は何よりも論戦の書であり、その刊行は日和見主義との闘いの一環である。
マルクスが『資本論』で書いていることの本当の意味と内容を知り、その理解を深めるうえでも、さらに『資本論』の解釈をめぐるいくつかの係争問題を解決するうえでも助けとなるだろう。


全国社研社刊、B6判271頁
定価2千円+税・送料290円
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「不破哲三の“唯物史観”と『資本論』曲解』(林 紘義著)」紹介(『海つばめ』第1048号)


全国社研社刊、B6判384頁
定価2千円+税・送料290円
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「天皇制を根底的に論じる『女帝もいらない 天皇制の廃絶を』(林 紘義著)」(『海つばめ』第989号)他

理論誌『プロメテウス』第54号
2010年10月(定価800円)

《特集》菅民主党のイデオロギーと“体質”
・神野直彦の思想と理論――菅直人のブレインは「曲学阿世の徒」
・原則なき寄せ集め政党――顕現するブルジョア的“体質”
反動的な「文化」の擁護に帰着――レヴィ=ストロースの「文化相対主義」批判


 
 
 教育のこれから
   「ゆとり」から「競争」
   そして「愛国教育」で
   いいのか
 林紘義 著 7月1日発売

  (全国社研社刊、定価2千円+税)
  お申し込みは、全国社研社
  または各支部・会員まで。
  メールでの申し込みも可能です。

まかり通る「偏向教育」、「つくる会」の策動、教育基本法改悪の動きの中で、“教育”とは何であり、いかに行われるべきかを、問いかける。  


 第一章  
教育基本法改悪案の出発点、
森の「教育改革策動」
 第二章  
破綻する「ゆとり」教育の幻想
 第三章  
“朝令暮改”の文科省、
「ゆとり」から「競争原理」へ
 第四章  
ペテンの検定制度と「つくる会」の教科書
 第五章  
歴史的評価なく詭弁とすりかえ
つくる会教科書(06年)の具体的検証
 第六章  
日の丸・君が代の強制と
石原都政の悪行の数々
 第七章  
憲法改悪の“露払い”、教基法改悪策動

●1314号 2017年11月12日
【一面トップ】崩れた安倍の思惑――米日韓の〝三国同盟〟成らず
【コラム】飛耳長目
【二面〈主張〉】人類史前進の一大画期――ロシア革命、そして中国革命
【二面トップ】無期雇用の道閉ざさる――安倍に裏切られる期間労働者
【二面サブ】目糞鼻糞を笑う――小泉が安倍に食ってかかる

※『海つばめ』PDF版見本

崩れた安倍の思惑
米日韓の〝三国同盟〟成らず

 日米で固く共同して北朝鮮に「最大限の圧力をかけるときだ」とか、「北朝鮮問題を解決する」とか、「『戦略的忍耐』の時期はおわった」、話し合いよりも軍事的な行動だといったような、騒々しく、そして野蛮な言葉が踊った日本訪問が終わり、トランプは韓国へ、そして中国へと去った。トランプはこうしたアジア訪問をきっかけに、どんな行動に出ようというのであろうか。それが軍事的手段によるものであれば――例えば03年のイラク侵攻とフセイン権力の打倒――、それは必ずやイラク侵攻にもまして、アメリカの帝国主義的蛮行として、今後の歴史の進行に大きなマイナスの影響を、悪影響を及ぼし、残していくであろう。トランプが冒険主義的蛮行に走る危険性が高まっているとき、韓国はともかく、日本の労働運動はもちろん、共産党や市民派もまた、〝安倍政権による〟憲法改定反対だといった、お粗末なピント外れに堕している。

武器商人として振る舞ったトランプ

 世界とアジアの平和のためと喧伝されたが、トランプの日韓への訪問の隠された目的の一つ――決してどうでもいいものではない――は、彼が共同記者会見の場で、「非常に重要なのは、日本が膨大な兵器を(米国から)買うことだ。多くの雇用が私たちのために生まれ、日本はもっと安全になる」とあけすけに語ったところに暴露されている。

 安倍はこの発言に直接に答えたわけではないが、6日の会談でトランプに対し、「防衛力強化のために最新鋭ステレス戦闘機『F35A』をはじめとする多くの防衛装備品を米国から購入している。日本が共同開発した新型迎撃ミサイル『SM3ブロック2A』の取得を今後も継続する。防衛力を質的、量的に強化していくために米国から最新鋭の装備の取得は引き続き重要だ」と発言し、トランプをいたく満足させている。

 この点では、文在寅もまた同様であって、40機にも及ぶ『F35A』――1機189億円――はおろか、原子力潜水艦の購入さえも辞さない構えである。もちろんロッキード・マーティン社などは小躍りし、それらの独占資本の株価はうなぎ登りである。

 トランプ自身も、「韓国は数十億ドル(数千億円)の防衛装備品(兵器をぼかしていった用語)を注文するだろう」と得意気に語っている。何のために、日本や韓国に行ったのかが、その本当の意味が〝透けて〟見えている。

 この点では、トランプのアジア諸国訪問は大成功であって、その最も重要な任務を果たしたのであり、いくばくかの支持率の回復を確かにしたのである。

 こうしたトランプの本音は、トランプが〝武断政治〟を持って回り、「今は会話ではなく、圧力だ、軍事行動も辞さず、非妥協的に振る舞うことだ」と叫ぶ、本当の理由を暴露している。

 アメリカの産軍複合体は――そして安倍一派は――、北朝鮮(や中国)の危機や〝国難〟をわめき、金正恩を挑発し、北朝鮮やそのミサイルの〝恐怖〟や〝防衛力強化〟の必要を呼号し、諸国民間の憎しみと対立をあおり立て、かくしてアメリカのみならずアジア諸国の軍拡競争に拍車をかけ、かの悪名高い〝軍産複合体〟の要求に応えるのである。

 兵器製造独占から支配政党や政権政党に巨額のカネが流れるのは少しも意外ではない。一握りの〝超〟独占がアメリカの政治を、トランプ政権を――世界政治さえも――、まさに〝カネの力で〟動かしているのである。

 そもそも普通の常識でいうなら、自ら膨大な核兵器を保有し、独占しながら、他国に――まして極東の小国に――核兵器保有を許さないなどといって通用する話などではない。

 核兵器を保有する〝危険な〟国家なら、北朝鮮以外にもいくらでもいる。中国しかり、ロシアしかり、イスラエルしかり――インドやパキスタンもまた、それぞれ敵対し、核兵器の使用さえちらつかせるのだから、その意味では立派に〝危険〟である――、そしてまた、他国に傲慢に、思いあがって核兵器の放棄を迫るアメリカこそ一番〝危険〟な存在と見なすことさえできる。

つまりトランプは金正恩に核兵器放棄を迫る資格も権利もないと、世界の労働者・働く者は宣言する。アメリカはそんな得手勝手な要求を出すなら、まず自ら核兵器の廃棄を明らかにしてからにすべきであろう。

トランプの米国第一主義は不変

 文在寅政権はトランプに対して、安倍とは異なった立場に立たなくてはならず、また実際に立っている。

 彼は日米の〝鉄の〟同盟に反発し、それと一線を画そうと苦心惨憺している。

 安倍はトランプとの「一心同体」を、完全な同盟関係を誇示し、「話し合いより強い圧力だ」、「すべての手段」を、つまり軍事的手段も辞さないと叫ぶが、文在寅は北朝鮮と軍事対決になれば、南北朝鮮の数千万もの人々の生命、財産の危機を賭けることになるから、そう簡単に日米〝軍事〟同盟に安易に乗ることなどできぬ相談である。彼にとっては、北の人々は近い将来一つの国民として再登場すべき同胞である。

 そもそもトランプがアジアの〝紛争〟に介入するのは、アメリカのためであって、韓国や日本のためでないことは余りに明らかである。アメリカ第一主義の国家主義者、エゴイストが、韓国や日本のことを最優先するはずもないのである。

 だから安易にトランプとの「固い同盟」など自慢する安倍よりも、文在寅の方がひょっとして自国民のためを考え、行動しようとしているかも知れないのである。他方、安倍がトランプとの「一心同体」を誇示するのは、自分の権力のためであって、日本の国民のためでないこと――まして日本の労働者・働く者のためでないこと――ほどに明らかなことがあろうか。

 トランプが来日し、安倍は盛んにトランプとの〝個人的な〟親密さを演出し、それが日本の「安全」や国家的存在にとって決定的な利益であり、重要である――したがって、労働者・働く者にとっても好ましいこと、ブラスである――といいはやしている。

 しかしアメリカでは支持率が第二次大戦後最低の大統領、国内では不支持率がずっと支持率を上回り、ヨーロッパでは冷たい目で見られる大統領、北朝鮮や中国との戦いを呼号、〝武断政治〟に邁進する〝危険な〟大統領と、日本の安倍が〝特別に〟親しく、強固な同盟を誇ることは、本当に日本の労働者・働く者にとっていいことなのか、利益なのか、むしろかつてのヒトラーやムッソリーニらのファシストらとの同盟(日独伊3国同盟)と同様に、大きな災いと不幸のもととならないと、誰が保障し、断言し得るのか。

 安倍とトランプが〝親密な〟のは当然である、共にゴリゴリで破廉恥な自国第一主義者(国家利己主義者)であり、権力主義者(強大な権力への妄執に取りつかれた男、つまり習近平や金正恩や、古くはヒトラーらと同じ人種の人間)、政治的オポチュニスト、ご都合主義者だからであり、平気で権力を悪用し、悪事をするに手段を選ばないような人間だからである。

 したがって、今は安倍との〝親密な〟関係を見せかけるトランプ――四面楚歌とまではいわなくても、国内でも世界でも〝暖かい〟支持に恵まれないトランプにとって、安倍の忠実で、強固な支持は特別にありがたいものである――は、しかしアメリカ第一主義者として、日米の利害が対立とする問題ではいくらでもシビアに振る舞うかも知れない、否、実際に振る舞うのであり、ある場合には、簡単に安倍を裏切るかも知れないのである。

 例えば「日本の頭越しに」、アメリカの利益と見るなら、日本にとって都合の悪い「合意」や協定や「接近」を中国の独裁者と――北朝鮮の独裁者とさえ――実行するかも知れないのである(かつてアメリカは「日本の頭越しに」中国権力者と協定を結ぶなど平気で行った前歴がある)。

 もしトランプが北の核兵器保有をいくらかの条件を付けて容認するなどの〝妥協〟を行うなら、そんなものを果たして安倍は容認できるであろうか。

 実際、北朝鮮問題では安倍との完璧な一致を誇示したトランプは、日米の経済関係では、「日本との貿易は公平ではない。開かれていない」と居丈高に語り、巨額の対日貿易赤字は一掃されなくてはならない」と、この問題では加担に妥協しない姿勢を明らかにし、安倍の思惑や〝楽観主義〟など歯牙にもかけない本性をさらけ出している。

破廉恥な自国第一主義者たち

 近い将来、トランプが日米の貿易交渉でTPPよりもはるかに厳しい、日本の農産物の自由化要求を突きつけてきたとき――日米共同防衛と貿易問題(アメリカの貿易赤字削減問題)は別問題、それはそれ、これはこれとばかりに――、安倍は自分が甘かったことを知ることにならないであろうか。安倍はトランプにとって何よりも重大なのはアメリカの利益であって、日本の利益でないことさえ忘れたのであろうか。トランプが日本の利益よりもアメリカの利益を重視するのは、丁度安倍がアメリカの利益よりも日本の利益を第一にするのと同様である、というのは、彼らはみな揃って自国第一主義者であって、〝国際主義者〟ではないからである、彼らが仮に〝国際主義者〟を装うときがあり得るとしても、そんなものは実際には、仮装された〝自国第一主義者〟を出ないからである。

 そして自国第一主義者たちの、ブルジョア強国の利害の対立やいざこざや紛争が行きつくところが、彼らの戦争、領土や搾取領域や資源等々を巡る侵略戦争、帝国主義戦争でしかないし、あり得ないのもまた一つの真理であり、必然的な道行きである。 

 もしトランプや安倍が、本当に北朝鮮を、つまり金正恩政権をかつてのヒトラー政権や天皇制軍国主義者の政権と同じような危険な存在、真実の労働者、勤労者にとっての〝国難〟――本当の危機――と自覚して騒ぎ立てるのはまだしも、実際にはそんなことは頭の隅にだに存在せず、全く想定もしないのに騒ぎ立てているとするなら、彼らほどの悪党はいない。

 彼らはそんな空騒ぎによってますます金正恩をつけあがらせ、朝鮮の労働者、勤労者に対する金王朝の圧政の手助けをし、あまつさえ、ありもしない「最大限の危機」などとでっちあげることによって、自らの腐敗した権力の延命を図るのである。

 まさに安倍政権の延命ほどの「悪」はない。

 かくして今回の総選挙において、腐りきった安倍政権の打倒や一掃を謳いながら、実際には、そんな安倍政権の延命に手を貸した、小池や前原や枝野や志位といった連中ほどに、労働者、勤労者を裏切った連中、労働者、勤労者の敵はいなかったと結論するしかない。

   

【飛耳長目】

★読者の皆さん! 有権者にとってまるで〝異邦人〟にも見えた我が党が、神奈川11区においてわずか12日の選挙闘争で3千票余、1・6%の得票だったことをゆめゆめ軽視されることなかれ★もし全議席が全国単一の比例区選出なら、我々は465人×1・6%、7・4人の当選者を出したことになる。比例選出は176人だから、その1・6%でも2・8人で、我が党はそんな数字を獲得したのだ。我々が比例区を選ばなかったのは、比例区が11にも細分されており、またそこに参加するのに数千万円もの供託金を強要されるからである。もちろんこうした供託金や比例区分割は、労働者政党を選挙や議会から閉め出すための、ブルジョア政党や自民党などの陰険な隠謀である。彼らには民主主義や正義をいくらかでも尊重するどんな意思もない★かくして我々は参院比例区に最初の議会進出の希望を託すのだが、そこには全国単一比例区制はあるが、供託金はやはり数千万円、そして当選者はわずか48名である。最低、2%(約100万)の得票が必要で、1・6%ではまだ届かない★しかし全国の労働者に向けて、「揃って労働者党に投票しよう」という声が届けられるなら、そしてその労働者党が信頼に値するなら、どうして何百万の労働者が支持を集中しないことがあろうか。我々の前途が洋々と開けていることを確信した今回の闘いではあった。(鵬)

   

【主張】

人類史前進の一大画期
ロシア革命、そして中国革命

 ロシア革命100年にあたり、その評価があれこれ論じられている。

 ブルジョア的世論が、この課題に応えられないのは当然としても、共産党(不破や志位らの、スターリン主義の末裔たち)もまた、この問題についてまともなことを何一つ言えず、いまだに中国を「社会主義」国家と評価して平然としている。

 プーチンもまた、10月革命を肯定することも否定することもできず、曖昧に、「革命ではなく、段階的な進化を通じて発展することは不可能ではなかったのか」とつぶやき、また「この史実(10月革命)には奧深く、客観的で、専門的な評価が必要である」と逃げている。

 もちろん10月革命には多くの側面があり、また客観的な評価こそ必要だが――もちろん「専門的評価」云々はたわ言である――、ブルジョアやインテリはただ道徳的で、空虚な批判――「悪」か「善」か、そのどちらかだ、しかし革命は野蛮で暴力的であるが故に、歴史の「飛躍」を試みるが故に、「悪」以外の何ものでもない等々の皮相浅薄な評価――に留まるのである。

 しかし17、8世紀のイギリス革命やフランス革命やアメリカ(独立) 革命があり得たからこそ、輝かしい資本の時代が訪れたと同様に、1917年のロシア革命や48年の中国革命が一つの歴史的必然として登場したからこそ、現在ロシアや中国のブルジョア大国としての、また帝国主義国家としての存在があり得るとするなら、これらの革命の歴史的意義と重要性は余りに明らかである。

 ソ連も中国も多くの動揺や混乱、〝回り道〟や〝間違い〟さえ仮にあったとしても、他の多くの諸国民と同様に、ブルジョア的国家として――大国としてさえ――登場し得たのは、封建的、あるいは〝前近代的な〟旧体制や生産様式や古くさい宗教的〝狭窄衣〟を粉砕し、かなぐり捨てたからこそ、その後の広大な歴史的展開が可能になったのであって、それもまた、人類史の偉大な進化と発展の一つの契機であり、いくらかでも長期的に見るなら、人類の究極的解放に向けての、不可避的で、偉大な歴史的前進の一部、一契機である。

 我々は早くから、〝スターリン主義〟のソ連や毛沢東の〝農民的共産主義〟(文化大革命等々 )の時代においてさえ、ソ連や中国の生産様式の、根底における資本主義的性格を明瞭に確認して、それを「国家資本主義」の概念として、歴史的、客観的に規定して来たが(我が党の綱領、2章4項~7項参照)、その正しさは今や事実によって証明されている。

 人類はいまだ資本の支配する時代のまっただ中にあり、資本の支配する社会と時代の矛盾、労働者・働く者への搾取や抑圧の強化、非人間性や野蛮、帝国主義の発展、資本や権力者たちのための反動的な戦争、そしていまや社会の頽廃や衰退までもの〝負の〟遺産に苦しみ、資本の体制と時代の悲劇的結果に恐怖するような時代となっている。

 世界の労働者・働く者にとって、現今の米中関係が、資本主義のアメリカか〝共産主義〟の中国かの対立でないのは、大戦後の数十年間の〝冷戦時代〟、問題が、資本主義(米国)と〝共産主義〟(ソ連)の対立といった虚構ではなく、大国の帝国主義的対立であったのと同様であり、いまや巨大な怪物として登場した諸大国の軍国主義や帝国主義を克服し、一掃する以外に――それがどんな形で為されるかは、歴史の現段階では明らかにされていない――、世界の労働者・働く者は、自らの未来を切り開いてくことはできないのである。

   

無期雇用の道閉ざさる
安倍に裏切られる期間労働者

 安倍は昨年秋、労働者の搾取労働をなくし、「非正規労働者という言葉を日本から一掃する」と豪語した。しかし今、そんな安倍の言葉が全くの口先だけのものである事実が明らかになりつつある。わずか国民の17%の支持で国家権力を簒奪した安倍は、「謙虚にやる」などウソっぱちを振りまきつつ、ますます横暴で、労働者・働く者を愚弄し、痛めつけ、生活や人生を破壊する政治に邁進しつつある。

 来年4月は、改正労働契約法が鳴り物入りで施行されてから5年になる。

 非正規労働者を「無期雇用」に切り替える制度が導入される年である。

 もちろんそれが趣旨通りに実施されるなら、労働者にとって一つの朗報ではある。

 だが実際に今大企業のもとで行われているものは、改正労働契約法を骨抜きにし、企業にとって無害なものに変えてしまう、汚い試みである。

 期間労働者は期限を限って企業に雇われる臨時労働者であり、たとえば2年、3年とかの期間で企業と契約して働く。それを越えて働きたければ、そして企業もそれを望むなら、1ヶ月とかの間隔をおいて、再び2年なり、3年なりの契約を結んで同じ企業で働くし、働くこともできる。

 企業が契約期限が来て再雇用せず「雇い止め」すれば、首切り・失業ということになる。再契約や再々契約になれば、10年、20年の長期にわたってトヨタやホンダで働き続けることができるが、「無期雇用」や「正社員」の地位は遠い夢に留まり、いつ「雇い止め」にあっても文句を言えない、不安定な地位のままである。

 13年に施行された改正労働契約法は、こうした差別され、不安定な立場にある労働者に「無期雇用」の道を開き、労働者の地位の安定や賃金の引き上げにつながるはずの法律であった。

しかしこの法律施行が間近になって、今や非正規労働者の首切りの自由を確保しておこうという、大企業の策動がはびこっているのだが、もちろん安倍政権は見て見ぬ振りを決め込んでいる。

 トヨタやホンダなどの日本を代表する大企業が最近活発にやり始めているのは、これまで慣習的に1ヶ月くらいであった、2年なり、3年なりの契約終了後から再雇用までの期間を6ヶ月(以上)に伸ばすという陰険な策動である。

 3年契約の期間労働者が2期続けてトヨタで働けば、仮に契約更新期の間に1ヶ月あろうと、彼は6年継続して働いたことになり、期間労働者の地位を脱して「無期雇用」の地位を手にする権利を得ることができる。改正労働契約法が、5年以上であれば、その権利を保障しているからである。

 今トヨタなどが導入しようとしていることは、二つの3年なりの期間の間の1ヶ月を、6ヶ月に引き延ばすといったものである。

 こうしたことがなされると、トヨタのこの非正規労働者は、仮に通算6年働いても、「無期雇用」の権利を得ることができず、依然として期間労働者として留まるしかなくなるのだが、それは、13年の改正労働契約法の制定時に、政府は企業の要求を入れて、抜け道を用意したからである。その抜け道とは、最初の3年間と、次の再雇用までの期間が6ヶ月以上であれば、通算の期間とは認めないというものであった。

 3年働き、6ヶ月以下の空白期間をおき――これまでは1ヶ月くらい――、また3年働けば通算6年となり、「無期雇用」の資格を得られるはずが、この抜け道をトヨタなどが利用すれば、3年、3年と二つの労働期間が断ち切られるため、期間労働者はいつまでたっても、首切り自由の期間労働者のままの地位に留まらざるをえなくなる。

 こうした骨抜き改正労働契約法は、財界が、そのまま施行すれば「企業が再雇用しなくなって、むしろ労働者の失業が増える」などと主張し、連合などのダラ幹が法案をまとめようと妥協し、さらには共産党が労働者の現実的な利益を忘れ、正社員化が最優先だといった、差別化正当化の屁理屈を捏ねるなかで成立したが、今では無力さを暴露しただけではない、その有害性さえ明らかにしてしまった。

 ダラ幹らは改正労働契約法を活用して、非正規労働者から「無期転換」を勝ち取る労働者もいるといって自らを慰めるかも知れないが、それはごく一部の非正規労働者に留まるし、事実留まっている。というのは、ますます労働者に対する搾取を強め、あるいは首を切る等々によってしか生き延びることのできない資本は、ますます多くの労働者を非正規労働者に貶(おとし)めつつ、さらに搾取を強め、あるいはそんな「労働改革」に走るしかないからである。

 アベノミクスのたいこもち評論家の熊谷亮丸は、安倍の課題は、労働市場の規制緩和だとして次のように強調する。

「労働市場改革は〝宝の山〟だ。特に解雇規制の緩和に切り込まない限り、賃上げや生産性向上の山を越えることはできない。罰則付きの残業上限が導入されると、日本人の所定外給与は8・5兆円減少する計算だ。改革を進め、労働生産性をあげないと、国民の所得は減ってしまう」

 熊谷が強調するのは、労働者の首切りを容易にすることが「労働市場改革」の核心だということである。首切りが企業の思うままに出来るようになれば、企業は労働現場を合理化し、労働生産性を上げることができ、また余計な労働者を、他の新しい仕事や労働現場に移動させることができる、ということである。

 また残業を規制するなら、残業代が何兆円もへることになるが、それは労働者にとっても損失であり、企業にとっては労働生産性の低下を意味し、いいことは何もないと、事実上、安倍の改革――もちろん、口先だけの――を批判するのである。

 安倍の「働き方改革」の方針の下で、こうした主張が公然と語られるのは驚きだが、まさにブルジョアたちの本心を暴露するものとして注目に値する。

 熊谷はついでに、労働者の残業代が減ることは、総需要を減らすのであって、その面からもマイナスだというのだが、それくらいなら、ブルジョアや安倍らは、「労働の仕方改革」など謳わなければいいのである。

 まさに安倍の「働き方革命」の本性を喝破して余りある。ここで表明されている考えは、安倍が口先で謳っている、長時間労働規制や、差別労働、搾取労働の一掃と正反対の考えや政策つまり資本の陣営の本音である。

 安倍の「働き方」改革がどこに行きつくかを暴露して余りある。

朝日が報道する、改正労働契約法の〝負の〟遺産

 朝日新聞は、13年、散々もてはやされて施行された、改正労働契約法のマイナス面について、次のような例を報告している。

「(某工場で)10年以上働いてきたパートタイマーの女性は昨年秋、職場の同僚と一緒に休憩室に呼び出され、通告された。『今後、パートは雇わないことにしました』。そうして派遣社員になるよう促された。

 5年ルールは直接契約の従業員が対象なので、派遣会社を通して雇えば、この会社は無期雇用に転換しないですむ。女性の夫は病気で思うように働けないため、収入は欠かせない。やむをえず派遣社員になったが、200万円強しかなかった収入が1割ほど減った。

 女性は涙を浮かべてこぼした。『労働者に有利になるはずの法改正で、待遇が悪くなるとは???』

 大手自動車部品メーカー・ニッパツの豊田工場(愛知)。07年から働いてきた日系ブラジル人男性(36)は今年3月末、雇い止めされた。職場の期間従業員15人も同じように『クビ』になった。

 実は13年8月から、この男性の雇用契約書には、ある一文が加えられていた。

『17年3月31日をもって契約満了とし、その後の契約更新は行わない』。無期雇用を避けるために、同社が入れた文章だった。

 『仕事を続けたい』と食い下がったが、会社側は契約書を理由に譲らなかった。『まさに会社に使い捨てにされた気分です』」(11月5日)

   

目糞鼻糞を笑う
小泉が安倍に食ってかかる

 小泉進次郎が、我々が選挙ビラなどで「安倍の茶坊主」だ、「教育無償化で安倍とずいぶん違った政策を提案しているが、批判も何もしない」と批判されたことを読んで意識してかどうかは知らないが、11月1日と2日、二日続けて安倍を批判した。

 1日には、安倍が教育無償化施策のために2兆円が必要だが、消費増税の転用でも足りない部分3千億円を直接に財界(榊原)に要請して承諾を得たことについて、「党で全く議論していない。このままでは党は要らない」と激しく批判し、食ってかかった。

 さらに翌2日には、「(総選挙で得た)議席の数ほど自民党への信頼、強固な国民からの負託を感じていない」、自民党の勝利は野党のナンセンスと分裂のためだと喝破し、浮かれ、傲れる安倍をいさめた。

 小泉は「こども保険」と名づけた愚論では、労使双方の負担――厚生年金等の保険料の引き上げ――というやり方で、幼児教育無償化の財源をひねり出すと主張したのだが、そんな名案も、いわば労使双方から反発を受け、また結局は安倍によっても採用されず放置されたのだが、そんな小泉の〝名案〟を反故(ほご)にした財界が、今度は安倍の要請にいそいそと同(どう)じたことが頭に来たのだろうか。

 自分の「こども保険」の愚策に反省するどころか、安倍の愚策には文句が言えると思っているところがいかにもお坊ちゃん政治家としての面目躍如である。

 安倍政権の消費増税と、それを財源とした教育無償化政策は、再来年の参院選にまで及ぶ、重大な争点の一つとなっていくしかないが、〝少子高齢化〟や生産人口の急減の中で、日本のブルジョア的社会保障は崩壊の危機に直面しつつある。

 これはまさに、我々が総選挙の闘いの中で問題にし、取り上げ、小泉を批判したテーマだが、このテーマは、再来年の参院選でも継続して政治事闘争の中心的な位置を占めるだろう、というのは、消費増税とその用途の修正は参院選の直後の秋のことだからである。

 我々は今回の総選挙での闘いの意義と成果を確認し、この今始まった問題でも安倍政権と小泉進次郎の皮相浅薄で反動的な〝ポピュリズム〟政治と政策に反対する闘いをさらに深め、発展させ、今度こそ彼らを打倒していくし、行かなくてはならない。

   
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