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労働者党理論誌

『プロメテウス』第60号
特集・気候変動と労働者の立場

(2021年10月15日発行



 巨大台風やハリケーン、集中豪雨や洪水、熱風、山火事、干ばつ等々、世界各地で重大な異常気象が発生し、人々の命や財産を奪い、人類の存続さえ危ぶまれる時代に入っています。本号の特集「気候変動と労働者の立場」はこれらの問題を根本から考えるタイムリーな企画になったと思うのですが、いかがでしょうか。また、今マスメディアでもてはやされている斎藤幸平著『人新世の「資本論」』に対するマルクス主義の見地からの全面的批判は、底の浅い〝脱成長〟論や階級闘争の矮小化論を打ち破る武器となるでしょう。本号をテキストとして地域で学習会、検討会などを開いていただくことを願っております。
 
 今号では、〝常連〟の執筆者に加えて、EV化問題やM・ウェーバーの社会主義論批判など、新しい執筆者の原稿を掲載することができたのは、編集者としては大きな喜びです。他にも、ミャンマーの歴史や現状を包括的に分析した400字にして100枚を超える力作が寄せられていたのですが、誌面の都合上、次号に回さざるを得ませんでした。また、執筆に着手しながら締め切りに間に合わず、次号で再挑戦する人もいます。

 今号の編集段階で予定に上がったものの先送りになったテーマとしては、米中の対立を軸とする帝国主義的抗争の現段階(レーニンの帝国主義論、米ソ対立・冷戦の時代との違い、米中両国の関係とそれぞれの内部矛盾、今後の展望等々)、維新政治の性格と役割などがありますが、本号が出る頃には、新政権が成立し、11月には総選挙もありますから、当然、それらの分析も課題になるでしょう。日本共産党の中国に対する評価なども考えられます。本号では、頁数の関係で入りませんでしたが、書評や各支部で行われている『資本論』学習会の紹介なども掲載していきたいと考えています。

 本号をお読み下さった方からの感想、ご意見をお待ちしています。また、このようなテーマを取り上げてほしいというご希望があれば、お聞かせください。『プロメテウス』を労働者の関心と闘いの課題に応えるマルクス主義の理論誌として充実させていくために、お力をお貸しいただければ幸いです。(S)

 定価990円(本体900円+税) 
申し込み先:全国社研社でも労働者党でも結構です。(送料が掛かります。)

(プロメテウス第60号編集後記より)