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●1529号 2026年8月23日 【一面トップ】 防衛白書 軍産複合経済を強調 ――軍事支出の膨張を隠す狙いも 【一面サブ】 反動法・国旗損壊処罰法施行 ――労働者抑圧に邁進の高市政権 【コラム】 飛耳長目 【二面トップ】 混迷の沖縄県知事選 【二面サブ】 ハマスをダシにナクバを正当化 ――収容所ガザで呻吟するパレスチナ人 ※『海つばめ』PDF版見本 【1面トップ】防衛白書 軍産複合経済を強調軍事支出の膨張を隠す狙いも去る8月4日、26年版防衛白書が公開された。今回も昨年同様に、中国の軍事的動向を注視し、その分析に力を入れている。加えて、「新しい戦い方」が必要になっていることもかなりの頁数を割いている。中でも特徴的なのは、軍産複合経済への転換を強調していることだ。 ◇軍事と経済を強化防衛白書は中国の動向を「深刻な懸念事項であり、これまでにない最大の戦略的挑戦」と強い言葉で非難している。 中国の軍事力拡大が急ピッチに進み、台湾海峡のみならず日本海域周辺でも軍事的威圧行動が頻発していると列記し、警戒を呼びかけている。そして、自国の防衛を成し遂げるためには、日本は中国やロシアに対抗できる軍事力と経済力が必要だと強調している。 なぜ、経済力を並べるのか。 その第一は、AIや量子力学などを活用した兵器が発明され、ドローンを使った「新しい戦い方」も次々に生まれており、これに負けない経済力・技術力を身につけたいからである。航空自衛隊は宇宙兵器を扱う「航空宇宙自衛隊」になるとの解説もその一環であろう。 第二は、日本は軍需品の原材料を海外に依存しているが、強い経済力・生産力を高めることで、「原材料の国産化・備蓄」や「代替素材、部品等の研究開発」を行い、「国内で全て」の軍需品を生産したいからだ。それが、また長期間の戦闘維持ができる基盤になると考えている。 だから白書は、23年10月に施行された「防衛生産・技術基盤強化法」で力を得て、「防衛生産・技術基盤は、いわば防衛力そのもの」と語気を強めるのだ。今年4月に、「改定武器輸出三原則」が施行され、殺傷能力のある武器輸出を開始したことも、軍需産業を儲けさせ、同時に「同志国」との軍事的繋がりを強めようというものだ。「(軍需品)製造ラインの国有化」もまた、軍需工場の撤退を防止し、「防衛生産・技術基盤」の強化を狙うものになっている。 ◇軍事費膨張の末路このように、今年の防衛白書は、高市政権の「成長戦略」と歩調を合わせている。軍事と経済が結び付けば、あたかも経済成長が進むかに言い募り、軍事と経済両面で国家予算を増やそうとしている。 しかし、軍事費膨張と「軍事強国化」は、中国などとの際限ない対立を招くだけである。そればかりか、欧州諸国が復活させ始めた徴兵制(強制的な義務化)を時の反動政権によって導入されかねない。 また、財政膨張が進めば、一層多額の国家の借金(国債発行)を積み増すことになり、国家の信用が瓦解するなら、たちまちインフレが勃発する――金との兌換を廃止した現在の通貨は、かろうじて国家信用で維持されているに過ぎず、国家の借金が膨張し信用が喪失するほど通貨は紙幣化し、インフレの爆弾を抱えることになる。 先の第一次、第二次大戦で世界が経験したように、各国政府は戦争前夜から軍需産業に多大な税金を投入し、カネが足りなくなれば、国家紙幣や軍事国債を発行し、あげくに大インフレを招いた。 例えば、第一次大戦で敗北したドイツは戦勝国によって賠償金(金で)を取られ、やむなく金と兌換の無い国家紙幣を発行し流通に投げ入れた。その結果、インフレが爆発し戦前比で物価が約1兆倍になった。日本でも、第二次大戦中から物価高騰が続いていたが、国家の瓦解から戦後に大インフレが発生している。 ◇「軍事と経済の好循環」は幻想白書や高市政権は、「軍民両用」を盛んに美化し、武器生産と民間技術はウィンウィンの関係にあると宣伝している。しかし、武器は他国の労働者と家族を殺すため、町や工場やインフラを破壊するために使われるのであり、武器生産の労働は、殺人のための労働、破壊のための労働であり、生活手段の生産に繋がらない非生産的労働である。 虚業家は、民間企業がAIや高度技術を開発し、それを武器に転用し軍隊が使うなら、民間企業が儲かるとも宣伝している。 民間企業(三菱重工など)が武器を生産して自衛隊に売るなら、そのカネは、国家予算(税金)から支出されて民間企業を潤すだろう。だが、税金は労働者の汗と膏(あぶら)の結晶であり、これを簒奪して潤ったに過ぎない。しかも、武器は生産手段にも生活手段にもならず、労働者の労働をドブに捨てるに等しい。 白書や高市の言う「軍事と経済の好循環」は成立しない、しても一時の空景気に終る。こんな幻想を煽るのは、軍事は予算を大食い(支出)するだけではなく、GDPを増やし国債発行残高のGDP比率を下げると、国民を誤魔化すためである。 ◇自民党・維新政権を打倒せよ軍事力増強は「抑止力」にはならない。現在の日中間の軍拡競争は、双方の経済的軍事的覇権を巡る争いから発生している。むしろ、軍拡競争の終着点は、国家間の激烈な対立と帝国主義戦争であり、戦争抑止ではない。 日中間の対立は、中国の国家資本主義と日本の国家独占資本主義の経済発展と共に、海外への直接投資(企業買収も含む)を強め、今や、双方が資本輸出大国として登場していることに根源がある。日中双方は、資本権益を守るために、またアジアの盟主となるために軍事力を強化してきたのだ。 双方の対立が強まったのは、習近平の「一帯一路」と第一次安倍政権の「アジアゲートウェイ構想」が出された頃からだ。どちらも国家による海外のインフラ・資源開発投資戦略であり、絶えず競合し衝突してきた。 従って、日中間の対立激化の真の原因が資本主義の帝国主義化にあることを理解せずに、「軍拡」や「戦争」と闘うことはできない。資本主義を前提にした「戦争反対」などの平和運動は限界があり、まして、共産党のように「自衛隊活用」を認めた上で「戦争反対」を叫ぶことは欺まんである。 中国を国家資本主義と理解できず、未だに「スターリン主義」(堕落した社会主義)とか「社会主義への過渡期国家」などと規定する新左翼諸派もまた、明らかに矛楯しているにもかかわらず、自覚が皆無である。 高市・自維政権を打倒し、資本主義を克服するために、労働者党と共に立ち上がろう! (W) 【1面サブ】反動法・国旗損壊処罰法施行労働者抑圧に邁進の高市政権7月会期末の特別国会で高市政権は、労働者の政治活動を抑圧する国家情報会議設置法、外国人労働者を規制する入管法改定、男子天皇継続のための皇室典範改定、維新の政治支配に手を貸す副首都法等と並んで、労働者の国家への批判を抑圧する国旗損壊処罰法を成立させた。同法は8月13日から施行された。 ◇自維政権肝いりの国旗損壊処罰法この法律は「人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法により、公然と国旗を損壊し、除去し、又は汚損した者は、二年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する」とする内容だ。罪に該当するかどうかは、「行為の外形、周囲の状況その他の客観的な事情を総合的に勘案」すると規定している。 この法律を設ける理由としては、「人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法により公然と国旗を損壊し、除去し、又は汚損する行為についての処罰規定を設ける必要がある」としている。将にこの点にこの法律の眼目がある。「人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法」などとし、このような曖昧な規定で、政権側の意向で、政権に敵対するような、労働者の闘いを抑圧しようとするのだ。 国会での議論では、憲法が保障する表現の自由や思想信条の自由を侵害するおそれがあり、違憲の可能性があるなどの批判があった。これを受け、条文では「適用上の注意」として「この法律の適用に当たっては、表現の自由その他の日本国憲法の保障する国民の自由と権利を不当に侵害しないように留意しなければならない」と付け加えている。 しかし、維新が首長と議会の多数を占める大阪府と大阪市では、「表現の自由や思想信条の自由」など無いかのように、国旗や国歌に批判的な自治体や教育の労働者などに、解雇などの攻撃をかけて抑圧している。維新はさまざまな理由を付けて、国旗・国歌に反対し反動的な維新政治と闘う労働者を弾圧している。法律の「留意」などは、全くあてにはならない。 この法律の規定について、「施行後三年を目途として、国旗を損壊し、除去し、又は汚損する状況に係る映像に関するインターネット等の利用の状況、損壊され若しくは汚損された国旗を公然と陳列する行為又はこれに類する行為の発生の状況その他この法律の施行状況等を勘案し、国旗を大切に思う国民感情を保護するのに必要かつ十分なものとなっているかどうか等の観点から検討が加えられ、必要があると認められるときは、その結果に基づいて所要の措置が講ぜられるものとする」との附則を付け加えた。 「国旗を大切に思う国民感情を保護する」と言うが、維新大阪府市政の下でのように、国家主義と闘う労働者への弾圧に、どうとでもとれる「国民感情」は利用されるのだ。 この法律は、法制定を必要とする立法事実も示さず、何が違法なのかも曖昧にして、国旗=国家を絶対化する反動法だ。 ◇反動法案成立に加担した国民民主、参政国旗損壊罪創設は自民と維新の連立合意書に明記されていたもので、自民が6月に法案を了承していた。参院では与党が少数のため、自民は国民民主と参政から賛成を得ることを狙っていた。 しかし国民民主は、法案にあった損壊行為を撮影してSNSに事後に投稿する規定を問題にし、自民はこの規定を外した。 またすでに損壊されている「日の丸」をかざす「陳列」行為は、参政党が処罰対象としていたが、批判を受け対象外とした。しかし、附則にはそれを施行3年後に見直すとの規定を加えた。国民民主と参政は、これらの修正を得たことを口実にし、自民案に賛成した。 本法案は、国会議員が立案・提出する議員立法であり、なるべく多くの賛成がよいというのが自民だ。自維とともに国民民主と参政は、法案を共同提出し、この反動法の成立に手を貸した。 ◇労働者抑圧をたくらむ自維政権この法律の反動性は、すでに明らかである。この法律は、「国旗を大切に思う国民感情を保護する」ために、「人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法により、公然と国旗を損壊し、除去し、又は汚損した者」を処罰するものだ。 だが国家権力の象徴である国旗に対して、国への批判や抗議を国旗を利用して表す人もいる。また日の丸、国旗はかつてはアジア諸国に侵略し、米帝国主義と覇権を争った帝国主義国家日本の象徴であり、この戦争で様々な苦難を被った人々の中には嫌悪の感情を持つ人々も少なくない。国旗を「大切に思う」ことは「国民感情」などとは言えない。「国旗損壊」を理由として処罰することは、表現・思想の自由を否定する暴挙だ。 さらにどういう行為をもって罪と見なすのかを、「人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法により、公然と国旗を損壊、除去し、又は汚損」した者としている。それを判断するのは捜査機関や裁判所ら権力の判断次第ということだ。 「不快、嫌悪の情」は「見た者が現実に不快感や嫌悪感を覚えたか否かではなく、あくまでも国旗を大切に思う感情を害するに足ると認められるか否かによって判断する」(自民・平沼、参院内閣委7月9日)と言い、国家権力が「国旗を大切に思う国民感情」を体現して判断することになる。どんな方法、行為が処罰の対象になるのか極めてあいまいにし、捜査当局の判断次第で、際限なく処罰対象を広げることができる。国旗損壊処罰法案の国会質疑で、国旗損壊行為を目にした国民の対応を問われた警察庁幹部は、「犯罪行為を目撃した場合は交番や警察署へ届け出、緊急の対応を要する場合は110番を」と答え、戦中・戦前のような密告を呼びかけた。 この法律は、表現・思想の自由を否定し、芸術的・政治的表現を萎縮させるにとどまらず、国民に愛国主義、国家主義を押し付け、労働の解放をめざす労働者の闘いを抑圧する弾圧法だ。労働者は、政治的自由を抑圧する弾圧法に断固反対し、労働者抑圧に邁進する高市政権とそれに協力した国民民主・参政を追い詰めて、労働者の闘いを発展させていこう。 (佐) 【飛耳長目】 ★かつて高市は党総裁指名の喜びに興奮してか、「働いて」を5度も連呼し、過労死を助長する「長時間労働の容認だ」と批判を浴びた。また、国会でも「台湾有事は日本の有事」と言ってしまい、日中関係を最悪なものにした。どうも理性と冷静な判断が時として吹っ飛ぶ気質がおありのようだ★今度は支持率の低下を気にしてか、「就任以来、0~3時間睡眠が常態化している」とXで書き、私はこんなにも働いているのだと国民にアピールをした。どうも、超過労働を美徳と考えるお考えもおありのようだ★人が3時間しか眠らないとすると、常に強い眠気に襲われ、注意力や集中力が大きく低下し、これが続くと糖尿病や高血圧、脳卒中のリスクが高まる。最低6時間の睡眠が必要と言われるが、3時間だと死亡リスクも2倍になる★国会開催中は、そんなこともあったかも知れぬが、これか「常態化している」というのは嘘っぱちであろう。ナポレオンでさえ馬上で睡眠をとったのであるから★今、3時間しか眠れないのは、熊本地震で自宅が全半壊し、猛暑の中で片付けに追われる被災者たちや、千葉豪雨の被害者、もしくは甲子園で敗れて悔しくて眠れぬ高校球児たちであろう。高市首相は「針小棒大」(小さなことを大きく大げさに言う)の性格でもあるようだ。 (義) 【2面トップ】混迷の沖縄県知事選沖縄最大の政治決戦である県知事選の投開票が9月13日に行われる予定だ。「オール沖縄」は現職である玉城デニー(立民、共産、レキオ、社大支持)が県政継続をめざして運動を展開している。だが、普天間飛行場の県内移設のための辺野古新基地建設に反対して、「オール沖縄」を形成した故翁長知事の時代とは違い、自民党や公明党の保守派がとっくに離脱して事実上革新勢力のみとなっている。その玉城に対して、退潮する「オール沖縄」県政をひっくり返すチャンスと見る自民党は前那覇副市長の古謝玄太(自民、公明、維新、国民、参政支持)を擁立して選挙運動を進めている。古謝は東大を卒業後、総務省に入省した元官僚で、22年に行われた参議院選挙に自民党から立候補して落選した典型的な出世主義者である。 ◇乱立する候補者ここにきて、合わせて8名もが立候補を表明。その様相も異例のことである。その中に元衆院議員で国民新党幹事長であったが不祥事で辞任した下地幹郎も出馬を表明した。 下地は引退を表明していたが政治活動への未練から活動を再開した。「保守・革新の不毛な対立は終わった!」という下地は保・革の不満票を取り込みたいのだ。 下地の実家は建設業で県内3・4位に入る大米建設だが、この立候補表明に会社は勝利を期待できず、政権政党である自民党の古謝を支持することを表明している。 22年に行われた知事選にも下地は立候補したが、その時は5万3677票を獲得している。この5万票余に自民党の古謝陣営は動揺していると思われるが、下地の真意は、何故自分を自民党の候補者にしないのか?という不満の表明にも見える。 知事選は事実上玉城と古謝の決戦だ。下地の立候補はこの政治決戦の帰趨に大きな影響を及ぼす。 ◇自民党は辺野古沖事故を政治利用基地問題は沖縄の現在・未来にとって重要な課題である。辺野古新基地建設に反対(玉城)するか、それを容認(古謝)するかが問われる。沖縄の未来に軍事基地はいらないことは明白だろう。 辺野古沖で船が転覆し2人が死亡した事故が「オール沖縄」には逆風になっている。高市内閣は「辺野古学習」は教育基本法違反だと断じ、県議会では、野党の自民党提案の事故に関する調査特別委員会の設置が決議された。 また、SNS上でもこの事故を利用する右翼が跋扈し、若者の右傾化も顕著だ。ここでの反撃も決定的に遅れているのが現状である。 また、防衛省(自衛隊)による、奄美・沖縄諸島の軍事要塞化、「台湾有事」で与那国・八重山・宮古の住民を九州・山口へ疎開させるという、自民党政権のあからさまな戦争政策を、「オール沖縄」の課題になかったからといって、問題にしないのは「オール沖縄」の限界であり、その殻を打ち破るべきである! ◇政治権力を笠に振興費を悪用する自民党事前ビラ等を見ると、「経済をさらに強くする」(玉城)、「沖縄経済を2倍!手取りを2倍!」(古謝)というのがある。観光が更に発展することは見込まれるが、「手取りを2倍!」などと大風呂敷を広げるのは自民党政権による補助金・交付金を当てにしてのことだ。 「基地負担」の代わりに「振興費」を出して不満をそらす、というのが日本政府のやり方だが、実際は県内政治を操る道具として使ってきたのは公然の秘密だ。基地を押し付け続けることに異議を唱えた革新市町村が相次いで保守化したのは補助金・交付金を悪用して土建屋政治などを蔓延らせてきた結果である。特にこの金の流れに「再編交付金」(駐留軍再編による住民への影響が増加する市町村に対し、住民生活の利便性向上・産業振興に寄与する事業への交付金で 交付金の交付に関する事務は、地方防衛局長が行う)等で、防衛省を介在させ、米軍への反発や自衛隊基地の県内展開への抵抗が弱くなってきた。 反政府の「オール沖縄」県政が続く近年、3000億円台の「振興費」が2600億円台にまで減額されている。これは辺野古基地に反対する「オール沖縄」への圧力である。 ◇問われる「子どもの貧困」との闘い15年度の県の調査で、子どもの貧困率が29・9%と発表されて以来、「子どもの貧困」は社会問題化してきたが、それにどう取り組むかは知事選の課題でもある。 「子ども・若者くらしを支える」として「高校生までの医療費・学校給食費の無償化」等々の就学支援策(玉城)、「子育て支援を2倍!」(古謝)などと言っている。 だが、どちらも子育て・就学援助制度等に止まっている。貧困の原因がどこにあるか分かっているとは思えない。これでは「子どもの貧困」はなくならないだろう。 「子どもの貧困」は親の貧困である、その親(労働者)の約4割が非正規雇用だ。あるいは女性差別の下で、無権利・低賃金で働かされている。 搾取廃止を言わなくとも、少なくともこの非正規雇用の廃止が取り組まれてしかるべきである! 県連合や県労連の労働団体はいったい何をしているのか? 沖縄の基幹産業となった観光業(ホテル)などにおいて労働組合の組織化は追求しているのか? 労働者の真剣な階級的闘いが無ければ非正規雇用の廃止はおぼつかない! (沖縄発) 【2面サブ】ハマスをダシにナクバを正当化収容所ガザで呻吟するパレスチナ人◇呉越同舟の停戦合意、繰り返される攻撃イランに対する米国の軍事攻撃に端を発した中東情勢の緊張の高まりの陰に隠れて、ガザにおけるパレスチナ人の惨状は報道されなくなった。これは事態が改善されたからではない。 25年10月10日に発効した停戦の「第一段階」(即時停戦、人質全員の解放、パレスチナ人拘束者の交換)は一応終了した。だが、停戦破棄を表明していないだけで、イスラエル軍による空爆は停戦発効後の18日には再開され、家族11人が殺された。20日にはハマスの攻撃でイスラエル兵2名が殺害された報復として、ガザ各地数十カ所を空爆し45人のパレスチナ人を殺害し、この後も攻撃は止むことなく続いている。 「第一段階」で合意した飲料水、食料、医薬品などの物資をエジプトとの国境を開放し、一日トラック6百台以上をガザ地区に搬入する約束も、イスラエル軍の妨害で、2百~3百台に制限された。そしてネタニヤフは、ハマスの抵抗を「差し迫った脅威」だと〝被害者〟を装って、圧倒的な軍事力でガザを破壊殺害することを正当化している。 展望なき絶望的闘いをイスラエルに対して仕掛けたハマスは戦闘員の多くを失い、「斬首作戦」で最高幹部が殺された。それに止まらず、ネタニヤフはハマスの軍事急襲を「ホロコースト以来最大のユダヤ人虐殺」と繰り返し発言することで、ガザに対する攻撃やパレスチナ人に対する新たなナクバ(1948年前後に70万人を超えるパレスチナ人が故郷を追われ、難民となった「大惨事」)を正当化しようとしている。 イスラエルがトランプの停戦案に乗ったのは、イスラエルによるガザの空爆で死者は7万3391人を超え(26年8月11日現在)、子供は1万983人(25年12月現在)にのぼり、イスラエルは食料供給を遮断し飢饉を引き起こそうとしていると国際的な批判が高まったからだ。米国ではイスラエルに対する〝共感〟が初めてパレスチナを下回る(26年2月イ36%パ41%)など、打開する必要があった。 ハマスもガザで支持を失い取りうる選択肢は、提案に乗る以外に存続の余地がなかった。そしてトランプは、功名心とノーベル賞欲しさと、ガザ再建などの利権に食い込みトランプ一族に金儲けの道筋をつけることが、第一段階の「永続する平和と繁栄のためのトランプ宣言」の目的であった。 ◇居住不能なガザに二百万人を封印ガザはイスラエル軍によって閉鎖されている。イスラエル軍が設定した、イエローライン、オレンジラインによってガザは南北に分断された。幅300~500mで軍の監視塔、地上部隊、ドローン部隊が常駐し、国連やNGOの移動も禁止。 ガザ北部は立ち入り禁止区域になりガザ最大のガザ市(75・4万人)は徹底的に破壊された。三大文明の結節点としてガザ市の位置は、五千年前と変わってないと言われ、ガザ市内には多くの歴史的遺跡が存在していた。ハマスはイスラエルが歴史的遺産に考慮し、攻撃を手加減することを期待して(?)軍の施設を設置したが、遺跡もろとも破壊された。 ガザ北部に居住した120万人の大半は南部に移動させられた。220万人のパレスチナ人は、366k㎡のガザ地区の海岸沿いの細長い地域、100k㎡(人口密度は1・5~1・8万人/k㎡で世界最高レベル)の中に押し込められている。 電気、水道、下水もすべてが破壊されている。何もないテント暮らしで、暖を取ることも暑さをしのぐこともできず、身体を清潔に保つことも不可能で、抵抗力のない乳幼児や高齢者から命は奪われていく。ガザ住民の多くが国際機関の食糧援助物資に依存し、80%が一日1食と言われている。民間ルートで搬入される食料品が市場に並ぶが、価格は戦前の5~10倍以上と言われ失業率がほぼ百%のガザ住民は、必要量の3割程度しか搬入されてこない食料を待つしかない。 ◇トランプに同意しないネタニヤフ「平和評議会」のクシュナー(トランプの娘婿)は、17日ネタニヤフと会談しハマスの武装解除など2つの作業部会の設置で合意したと発表したが、ネタニヤフはハマスへの攻撃中止には言及していない。クシュナーも「差し迫った脅威があれば攻撃を容認する」と発言している。前日16日に、エジプトでハマス新指導者と武装解除について会談し、ハマスはトランプの工程表の「武装解除」に従うと表明したが、イスラエル軍の撤退が条件という立場は崩していない。 ネタニヤフが「作業部会」設置に合意したのは、イスラエルで10月に総選挙が行われるからだ。右派の支持が必要でハマスに譲歩はできないが、トランプと決定的な対立をせずに、11月に中間選挙を控える「平和の王」トランプに〝貸し〟を作るため、トランプの顔を立て合意したということだ。 イスラエルによるナクバの惨禍に呻吟するパレスチナ人民に、日本の労働者階級を代表して、心からの連帯の挨拶を送る! (古) 《前号の校正》2面のサウジの記事で、原油埋蔵量について、2025年の統計ではサウジの埋蔵量は、世界最大ではなく世界2位です。 | |||||||||||