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●1530号 2026年9月13日 【一面トップ】 概算要求 青天井の新投資枠 ――放漫財政はインフレへ 【一面サブ】 排外主義強める高市政権 ――永住権取得要件を厳格化 【コラム】 飛耳長目 【二面トップ】 反トランプで躍進するDSA ――問われる独立した労働者政党への道 【二面サブ】 闘いは進む ――西日本からの報告 ※『海つばめ』PDF版見本 【1面トップ】概算要求 青天井の新投資枠放漫財政はインフレへ8月末日に、27年度予算の概算要求が締め切られた。財務省は9月4日、一般会計の総額が過去最大の143兆円になったと発表した。26年度の当初予算は122兆円であったから、実に21兆円も増えた。それは、高市が上限を設けない新たな投資枠を作り、経産省を始め各省庁がこれを利用したからだ。さて、今後はどうなる? ◇過去最大の要求各省庁の概算要求は軒並みに増えている。 例えば、防衛省は過去最大の8・9兆円を要求。「新しいに戦い方」に対応するAI指揮支援システムや攻撃用無人機(ドローンなど)を盛り込み、潜水艦から発射できる敵基地攻撃用極超音速ミサイル開発なども加えた。いずれも、先に発表した「防衛白書」に沿ったものだ。さらに、「事項要求」を加えるなら、最終的には10兆円を超えるだろう。
外務省も、初めて1兆円を超える要求額を提出。安全保障や経済安保を念頭に置いた途上国援助(ODA)や同志国を抱き込むために軍事装備品無償提供などを拡充している。 さらに経産省の要求額は、一般会計だけではなく特別会計(「エネルギー対策特別会計」など)にもあり、前年度当初予算の3兆円より2・6倍も膨れ上がり、7・8兆円になった。高市政権は、〝経済と軍事の好循環〟を策し、そのための長期投資を可能にするために、「強く豊かな日本投資枠」を作った。この新たな投資枠の中に、経産省は6兆円強を積み上げ(全体の5割)、AIや半導体などの長期投資を行なう原資にしようとしている。 新たな投資枠には、経産省だけでなく多くの省庁が利用した。この総額は、一般会計だけで12兆円であり、特別会計を合わせると14兆円強になる。政府が敢えて特別会計を利用しようとしているのは、投資枠をはじめ一般会計全体を小さく見せたいからに他ならない。 ◇積極財政のツケ予算が膨らんだもう一つの理由は、金利上昇が続くことから長期金利の想定利率を3・0%から3・8%に引上げ、これに基づく「国債費」(来年度に支払う過去の借金)が大きくなったからだ。 その結果、「国債費」は、昨年度の31・2兆円から36・6兆円(国債償還費20兆円、国債利子16・6兆円)と5兆円以上も増え、一般会計予算の26%を占める。だが、昨年度並みの122兆円が予算であるなら30%である。 この借金払いが膨れ上がった為に、実際に使える予算は小さくなり、高市が需要喚起を狙う消費税減税策の財源(年5兆円)が厳しくなっている。 そればかりか、国債利子だけで、「文教・科学技術振興費」の半分以上に匹敵する規模であり、高市の「積極財政」による金利上昇が医療や教育や福祉の他の予算を圧迫している。これを既に見込んでいるのか、政府は高度医療費の援助上限を引下げるなど、医療や福祉や教育関連費などの削減を開始している。 しかも、物価が高騰し実質賃金が下落しており、労働の搾取割合を示す剰余価値率(剰余労働/必要労働)が上昇しているのだから、多くの労働者は生活が苦しくなり、本業の他に「副業」をせざるを得ない事態にまで追い込まれている――剰余価値率については、『海つばめ』1527号参照。 このように、高市の「積極財政」による軍需と経済への投資戦略は労働者に大きな負担を掛け始めている。今後、仮に資本の利潤が増えることがあっても、労働者の懐を豊にすることは無い! だから、若者の間には、先々の見通しが暗いことを予感して「結婚しない」が増えている――「こども家庭庁」が8月31日に公表した調査結果によると、15歳から39歳の未婚者のうち、35・1%が「結婚するつもりはない」と回答し、ブルジョアに衝撃を与えた。 若者の予感の背後には、資本主義の行き詰まりと〝将来への絶望〟がある。これを打破するには、未来への展望を示すことが必要であるが、資本主義的生産様式をそのままに、単なる改良や空想的な改良(斎藤幸平らが唱える「脱成長社会」も同じ)では解決しない。 ◇国債発行額40兆円高市は、これまでの歴代政権は大胆な経済成長策=政府投資を打ってこなかったと批判し、事実上「緊縮財政だった」と述べている。 ところが、「積極財政」を掲げながら、未だに消費税減税の財源を示すことが出来ない。なぜか? それは予算規模が膨張しているのに、先に述べたように財源が小さくなっているからだ。従って、高市の寄り処は国債発行(借金)になる。 昨年末に補正予算を組んだ折も、高市は国債発行額を前年と同じ額面に抑えたと言いながら、財務省に指示して国債発行額の一部を特別会計に移して前年より増額させていた。つまり、一般会計上の国債発行額を小さく見せる会計操作を行なっていた(『海つばめ』1514号「新規国債を少額に改ざん!」を参照)。このように、高市は、会計操作までして国債発行額を増やしている。 同様に、27年度の大型予算を維持するためには、国債をかなり増額しなければならない。高市は前年度の国債発行計画(29・5兆円)より大幅に増加させ40兆円にした。今後わかることであるが、特別会計でも一般会計の国債を発行するだろう。 さらに、毎年行なっている「借換債」(特別会計で処理)は新しい金利で再発行するのであり、金利上昇が進めば大きな負担になり、そこからまた、国債増発に繋がる可能性がある。そうなれば悪循環が始まる。 ◇インフレに点火?高市の積極財政路線は、結局、国債増発に繋がり、これを毎年繰り返すことになりかねない。そうなれば、単に金利が上昇するに留まらず、国家への信認が崩れ、通貨(金と兌換がない信用貨幣)の紙幣化が進む。 現在、為替安(円安)による輸入物価の高騰と消費手段への価格転嫁が止まらない。為替安による物価高騰はインフレそのものではないが、高市の財政膨張策によって紙幣化した過剰な通貨が流通に投げ込まれるなら、この過剰を解消しようとして物価が騰貴する。つまりインフレが点火する。 そうなってからでは遅い。高市・自維政権はどんな意味でも反動的である。直ちに打倒し、労働者党と共に、共同労働社会を目指し闘おう! (W) 【1面サブ】排外主義強める高市政権永住権取得要件を厳格化法務省は、10月1日から外国人の永住許可審査要件を「厳格化」することを発表した。これは日本を基盤として働いている(あるいは働こうとしている)外国人労働者及びその家族の生活を脅かすものであり、高市政権の排外主義的政策を断固糾弾する。 ◇要件に日本人以上の収入の押し付け入管法は、永住資格の要件として、①素行が善良、②独立の生計を営める資産保持か技能あること、③日本の国益にかなうこと──の3つを定めている。要件として①はこれまでと変わりはないが、「厳格化」されるのは②と③である。 まず②の「独立生計」要件について。 これまでは、収入について「日常生活で公共の生活負担にならず、将来、安定した生活が見込まれる」としてきた。単身者は年300万円程度、それに扶養1人当たり年70~80万円を付け加えた金額が収入額の目安とされてきた。 そして将来の生活にかかわる公的年金に関してはこれまで「未納がないこと」という納付実績の確認にとどまってきたのに対して、改定では、「将来の受給見込額が、年収水準で30年間厚生年金に加入していた水準(おおむね年110~160万円程度)に達しているか」を審査基準とし、現在および将来において「日本人と同等水準以上の経済条件」を持つことを永住権許可の要件にするというのである。 国税庁の調査(2024年)では、日本人の平均給与は478万円で、低賃金の外国人労働者にとっては大幅な引き上げとなる。 ◇政府、右翼反動派の厚かましい議論こうした厳しい「収入条件」にする理由として、政府は永住者の生活保護受給率の高さを挙げている。低収入の外国人が永住者になれば、将来生活保護受給者になりやすく、国家の財政的な負担が増加し、財政を圧迫するというのである。 政府のサンプル調査では永住者の生活保護の受給率は1・90%で、日本人全体の1・62%より上回っている。しかし、政府の永住者の受給データーは、網羅的ではなく、調査対象は永住者の僅か7%でしかない。永住者のなかには、戦前、日本の中国侵略、朝鮮合併によって心ならず日本に移住し、戦後、永住を余儀なくされた在日中国、朝鮮の人々もいる。2世、3世も含めた彼らは戦後も様々な差別を受け、貧しい生活を余儀なくされてきた。こうした人々の生活保護受給率が日本人よりやや高くなっても当然である。 日本人のように網羅的な調査ではなく、僅か7%のサンプル調査で、外国人永住者の方が生活保護の受給率が高いから、永住の資格取得のための収入要件を厳しくするというのは、意図的で乱暴な議論である。 ◇厳しくなるのは「収入」ばかりではない新たに「日本語能力」という項目が新設され、来年4月から適用される。 それによると日常生活で自立してコミュニケーションできるレベルが求められ、それを証明しなくてはならなくなる。具体的な証明の方法は試験の合格証書提出か学習プログラム受講終了が考えられている。 歴代の日本政府は、もともと外国人の永住権取得に対しては厳しい態度をとってきたが、さらに一層厳しい姿勢を打ち出してきたのは、一昨年頃からの参政党とか保守党など右翼反動派らの、日本で働く外国人に対する排外主義的非難が激しくなったことが背景となっている。彼らは、在日外国人が犯罪を起こすなど生活環境を悪化させているとか、医療費とか生活保護者が多く、日本人に支払われるべき財政を圧迫しているなどと非難してきた。 政府は、今回の「厳格化」について、「排外主義とは一線を画す」とわざわざ断っているが、永住許可取得要件の「厳格化」と併せて、在留許可更新手数料はこれまで1人につき一律6千円だったものを、例えば在留3か月以下は1人1万円、5年以上同7・5万円と期間に応じて大幅に値上げし、永住権についても1人1万円から同30万円に大幅に値上げすることになっている。永住するのが4人家族なら120万円ものカネがかかる。金持ち以外は永住を許さないという規制強化であることはあきらかである。 ◇排除でなく、労働者としての団結を外国人の多くは製造、建設、農林水産、介護、小売り・飲食店など日本人と比べて低賃金で働く労働者たちである。少子高齢化が急ピッチで進む中で、資本、政府は深刻化する労働力不足を嘆いている。現在の日本は、外国人労働者なしでは経済は成り立たない状況に陥っている。しかし、他方では、外国人労働者が日本に定着することを恐れている。生活環境が悪化するとか、犯罪が増えるとか、医療や年金などの社会保障の負担が増えると言うのが理由だ。 だが、日本に定住する外国人も税金とともに年金や医療などの保険料を払っているのであって、反動派に批判される理由はない。もし、日本人に比べて税金や保険料が低いとするならば、外国人労働者が差別された低賃金で働かされている結果であって、批判されるべきは企業、政府であって外国人労働者ではない。 また日本人に比べて犯罪率が高い(法務省、2024年「犯罪白書」によると在日外国人の犯罪者は10万人当たり292人、日本人は151人)というのも、生活困難が主要な原因であって、低賃金の無権利な労働者として利用してきた企業、それを許してきた政府にこそ責任がある。 利潤目的の企業は、一方では働き手不足を嘆きながら、他方では外国人労働者が日本に定着することを回避したいという、矛盾した立場に立っている。定着せずに無権利で安価な労働力として外国人労働者を働かすという破廉恥な方策が、彼らの矛盾の〝解決策〟である。 高市政権もまたこうした企業の立場に立って、社会環境の悪化や犯罪の増加、そして財政困難の罪を外国人に擦り付け、排外主義を煽り、永住規制強化を決定した。しかし、外国人の労働に依存しながらも、こうした自分勝手で厚かましい態度は断固糾弾されるべきだ。 外国人労働者の排除、差別、規制の強化反対、労働者としての権利と日本の労働者と平等の待遇が適用されるべきだ。 (T) 【飛耳長目】 ★草間彌生さんが8月14日、97才で亡くなった。幼少期の家庭環境も影響して10才頃から視界が水玉や網の目で埋まる幻覚と、花が話しかけてくる幻聴に苦しむ★怖くてたまらないが、見えたものを紙に描けば、恐怖は少しだけ小さくなる。だから絵を描くことは生きて行くための手段だった。作品からは、彼女の心情と生き様が感得される★1957年28才で渡米、60年代のニューヨークでアンディ・ウォーホルと共に前衛芸術を切り開く。創作活動は絵画にとどまらない。空間芸術やパフォーマンス、とりわけ映像作品は、68年ベルギー国際短編映画祭に入賞するなど高く評価された★同年、ニクソン米大統領にベトナム戦争に抗議する公開書簡を送る。著書『無限の網・自伝』新潮文庫では「私たちの地球は、何百万もの天体の中に浮かぶ一つの小さな水玉にすぎない。憎しみ合ってはならない」と語る★そして「日本の政治は庶民のためではなく、政治家や一部の資産家のためのごまかしであると、つくづく感じた。これらに対して、文学者や芸術家や庶民はいったい何をしているのか。……私が街で見かける日本の群衆たちは意思表示を持たず、無表情である。重大な危機に立つ不況とインフレと悪政の中に彼らは流されきっている」と嘆く★労働者諸君、奮起せよ! (Y) 【2面トップ】米中間選挙 反トランプで躍進するDSA問われる独立した労働者政党への道トランプが始めたイラン攻撃や、ガソリン価格高騰が生活を直撃し、幼稚な自己顕示欲の塊で自己中心の〝騒々しい〟トランプ政治に、米国民が反発と怒りとを募らせていることは、11月中間選挙を前に行われてきた民主党予備選挙(中間選挙の候補者を選出する選挙)の結果から見ることができる。それは、急進左派(DSA米民主社会主義者など)を含む左派系候補に対する支持の拡大として現れている。 ◇拡大する経済格差や国家信用揺らぐ米国トランプ第Ⅱ期政権下で米国民の経済格差は25~26年にかけて過去最大水準に拡大した。上位1%が米国民の全資産の31・7%を保有し、下位90%と同等の資産規模に達している。消費の約半分は所得上位10%の高所得層が占めている。 空前のAIバブルによる株高の恩恵があるのは資産を保有する高所得層で、低中所得層は賃金上昇率も高所得層の半分程度でしかない。若年層(20~24歳)の失業率も25年9月の統計で9・2%と25歳以上の3・5%より大幅に悪化している。 バラ撒き政策や巨額な国防費によって米国の歳出は増大し、トランプが第Ⅰ期大統領に就任した17年1月に約20兆ドルだった政府債務額は、今年の8月18日時点で40兆470億ドルに達している。 ◇注目されるDSA中間選挙でDSA所属の民主党議員が、現状の下院2名からどの程度増えるかで28年大統領選にも影響をもたらす。米国政治に少なからぬ影響を与えるDSAについて基本的な政治的立場、組織と反トランプ運動との関係、顕在化するDSAの矛盾などを、限られた情報と紙面の中であるがこれらについて論評する。 1982年に結成されたDSA米民主社会主義者は、25年NY市長選でマムダニの当選で注目を浴びた。その後も中間選挙に向けた8月の民主党予備選挙では、ミシガンなどで、イスラエル系ロビー団体から巨額献金を受け反DSAを掲げた民主党の現職に勝利した。 DSAは、民主党とは全くの別組織である。自ら政党を名乗っていないが(綱領・規約に相当するのは「憲章」「行動規範」)、指導部として25名の「全国政治委員会」(NPC)が政治的、組織的指導を行う。 DSAは全国で220の支部組織と150の学生支部を持ち、会員数は増減を繰り返しながら、7月に過去最大の12万人と発表した。ニューヨークやミシガンなどの大都市圏・州議会に約20名の議員を擁する。 組織は16年の民主党大統領予備選挙の〝サンダース旋風〟(クリントンと競い44%の得票率)を引き起こした若者たちが、反トランプとして都市部を中心に会員数が急増し(2016年約8千人→2018年5万人超)急拡大した。21年に民主党バイデン政権が成立した要因の一つとして、DSAを含む若い活動家層の動員が挙げられる。 ◇民主党加入戦術から独立した党へ?DSAは25年8月にシカゴで大会を開催した。注目されたのは23年大会で決定された「民主党との関係を維持する」、「民主党の予備選挙に参加」、「独立した政党化を否定」していた方針についてである。 25年大会では、「選挙戦略の全面的見直し」、「独立候補の検討」が決定された。〝民主党への加入戦術、依存路線〟から脱却して、「独立した党への移行」を志向する動きは、組織制度の見直し方針(NPC増員、支部要件、組織苦情処理の統一、除名手続き明文化など)からも推測できる。 選挙決議では、「政治的独立性の強化」、「反ファシズム・社会主義構築」、「民主党・資本主義的ITからの独立」が決議された。これまでの選挙戦術に否定的な急進左派「RED STAR」が発言力を高めてきたという事であろう。 DSAが政党を名乗らない理由は、民主党籍を取得して予備選で選出されれば、民主党公認候補として本選挙に立候補し、当選すればDSA系民主党左派議員として活動できるからだ。しかし無原則な議席目当ての「加入戦術」で誕生した議員は、DSAの政策と民主党の政策との矛盾を内包する。 18年サンダースの応援を受けて、29歳の民主党下院議員に当選したオカシオ・コルテスは、DSAの会員であり、民主党左派CPC(進歩議員連盟)に所属する。コルテスはCPC内で影響が拡大するに応じて、DSAの立場から議会内で具体的な成果を得る立場に、〝対決から対案〟の立場に〝転向〟し、イスラエルへの武器輸出容認など〝急進左派〟運動の〝路線転換の旗手〟に堕落し、加入戦術の破綻と限界を示した。 ◇DSAの資本主義批判と民主社会主義の内実DSAは25~26年にかけて、トランプ政権に対し、「暴力的移民取り締まりと国外追放に対する抗議運動」「ガザで虐殺を続けるイスラエルへの武器援助反対運動」「ガザ戦争・イラン戦争の停戦要求、軍事攻撃反対運動」に支持者を動員し関与してきた。 反トランプ「No Kings(王はいらない)」運動は、延べ約2千万人を動員し全米で闘われた。DSA全国政治委員会はニュースレター(25・9・18)で、「社会主義への道は、労働や家賃ストライキ、平和的な市民抗議、地域主導の選挙や住民投票イニシアチブ、そしてパレスチナ人と連帯するボイコット、投資撤退、制裁(BDS)といった経済的圧力キャンペーンなど、集団的な大衆行動から生まれると信じています」と主張している。 DSAの資本主義批判の基本的な内容は、巨大企業が市場を独占し、巨額の政治資金をばら撒くロビー活動で、政治を支配する巨大企業の統制、規制を掲げ、気候変動政策、国民皆保険、学生ローン全額免除、富裕層に対する課税強化等を主張している。 DSAは搾取労働の存在を問題にし、生産の民主的管理を主張する。しかし彼らの立場は、〝搾取の縮減〟を主張することで終わっている。 「資本主義は、所有階級が自分たちの利益のために私たちを搾取するために設計したシステムです。私たちはそれを民主的社会主義に置き換えなければなりません。民主的な社会主義、つまり普通の人々が職場や地域、社会で本当の声を持つ制度です」(我々の権力理論グリーン・ニューディール・キャンペーン委員会)。 搾取労働が存在するのは、生産手段の私的所有に基づく資本主義的生産の推進的動機や目的が利潤の獲得であるからであり、資本主義社会は、搾取する資本家階級と搾取される労働者階級が対立する社会である。したがって闘い取るべき社会は、〝搾取を廃絶〟した労働の解放された社会である。そのためには労働者・被抑圧階級は、支配階級の政治権力・支配を打倒しなければならない。 ◇DSAと相思相愛を演じる共産党共産党志位は4月29日にニューヨークのDSAを訪問し「双方の協力と連帯の関係を公式に確立することを確認した」。志位は、「DSAの活動を大きな期待をもって注目」「双方で連帯の関係を確立し、一致点で協力し、互いに学びたい」と述べ、「国連憲章に基づく平和、米軍基地撤去、軍拡反対、核兵器禁止」で、連帯と交流を呼びかけた。 6月24日にはDSAが東京代々木の共産党本部を訪問。志位は、DSAが中間選挙に向けた予備選で大健闘している点を挙げ、「ぜひ、勝利を望んでいます」とエールを送った。共産党がDSAと相思相愛を演じるのは、大企業の民主的規制という改良主義や米軍基地撤去、核兵器禁止、戦争反対等々の観念的な平和主義といった小ブル的な思想をDSAと共有するからである。 (古) 【2面サブ】闘いは進む西日本からの報告<西日本の若い労働者、労働者党の闘いにシンパシーをもち、行動を始めたHさんからの闘いの報告を紹介します。> 私はこれまで、カンパやブログ、『海つばめ』への投稿、資本論学習会への参加を行ってきました。しかし、最近の政治状況などを見ているうちに、「このままではいけない」という思いが次第に強くなっていきました。そこで、実際に自分の足で行動しようと思い、まずポスティングを始めることにしました。 早速、広島支部が原水禁大会で配布したビラを印刷し、地元であるH市某区でポスティングを行うことにしました。 とはいえ、ポスティングは今回が初めてです。最初はかなり躊躇しました。「不審者として通報されたらどうしよう」「誰かに見られて、特定されたらどうしよう」など、いろいろなことを考えてしまいました。特に私の地元は田舎なので、普段あまり人が歩いていない場所では、外にいるだけでもかなり目立ちます。 しかし、そんなことで尻込みしていたら、いつまでたっても何もできません。意を決して、まず一軒のポストにビラを入れてみました。 すると、不思議なことに、それまで感じていた躊躇はすっと消えていきました。それどころか、「この地域の人たちに労働者党やマルクス主義を知ってもらえる!」という喜びが湧いてきました。 それからは、「あの家に入れてみようかな」「次はあの家にしよう」と考えながら、少しずつポスティングを続けました。最初はあれほど緊張していたのに、気がつけばウキウキしながら歩いていました。最初はあれほど躊躇していたのに、実際にやってみると、「自分も労働者党の闘いの一翼を担っている」という気分になりやる気が出てきました。 そのほかにも同僚との会話の中で、剰余価値について話したり、「なぜ我々肉体労働者の賃金は頭脳労働者と比べて低いのか」「プロレタリアとは何か」について話したりしています。休日に何をしているのかと聞かれた際には、「マルクスの本を読んでいます」と答えています。 今後はポスティングをさらに加速させるほか、同僚に2019年参院選時のパンフレットを配る予定です。 私はまだ入党していません。しかし、入党していなくても、自分にできることはあると思います。地域や職場で労働者党の存在や考え方を知ってもらうことも、その一つです。 勝利の日まで、ともに頑張りましょう。 | |||||||||||